海洋気象観測船による観測(令和4年10月8日~10月16日)
令和4年10月18日 気象庁発表
観測結果
気象庁の海洋気象観測船「凌風丸」は、10月8日~10月16日に図1のA点からE点、F点からC点の航路に沿って黒潮の観測を実施しました。
図1の黒い矢印は、観測船が観測した海流の速さと向きを表しています。黒潮の強い流れは、B点(北緯30.4度、1.9ノット)で観測されました。また、D点(北緯33.0度、1.9ノット)、H点(北緯33.2度、2.0ノット)およびG点(北緯34.2度、2.0ノット)で強い流れが観測されました。
図2は、東経137度の観測ラインに沿った海洋内部の水温を示します。黒潮の強い流れが観測された海域(B点付近)では、水温の水平勾配が大きくなっています。
図2では、100m以深の水温の等値線が、北緯34度から北緯33度付近にかけては下に凸の暖水渦の構造を、北緯33度から31度付近にかけては上に凸の冷水渦の構造を示しています。
図1 海洋気象観測船「凌風丸」が観測した海流(令和4年10月8日~10月16日)
青い細実線は凌風丸の航路を、黒い矢印は海流の速さと向きを表します。
青い太破線は気象庁の数値モデル等による解析結果をもとにした黒潮または強流帯の位置を示します。
図2 水温の深さ方向の分布
凌風丸による令和4年10月8日~10月16日の観測結果を示します。
図中のB,C,H,Gの記号は、図1に対応します。