海洋気象観測船による観測(令和5年1月25日~1月31日)

令和5年2月2日 気象庁発表

観測結果

気象庁の海洋気象観測船「凌風丸」は、1月25日~1月31日に図1のA点からD点、E点からG点の航路に沿って黒潮の観測を実施しました。

図1の黒い矢印は、観測船が観測した海流の速さと向きを表します。黒潮の強い流れは、B点(北緯34.2度、東経138.7度、2.1ノット)、C点(北緯33.3度、東経138.0度、2.7ノット)、F点(北緯30.1度、東経137.0度、2.4ノット)で観測されました。

図2は、東経137度の観測ラインに沿った海洋内部の水温を示します。黒潮の強い流れが観測された海域(F点付近)では、水温の水平勾配が大きくなっています。

また、図2では、北緯33度から北緯32度付近を中心に、等温線が上に凸の構造を示しています。これは、図3に示す黒潮大蛇行に伴う冷水渦の影響であると考えられます。

海流

図1 海洋気象観測船「凌風丸」が観測した海流(令和5年1月25日~1月31日)

青い細実線は凌風丸の航路を、黒い矢印は海流の速さと向きを表します。
青い太破線は気象庁の数値モデル等による解析結果に基づく黒潮の位置を示します。

水温

図2 水温の深さ方向の分布(東経137度沿い)

凌風丸による令和5年1月26日~1月31日の観測結果を示します。
図中の記号は、図1に対応します。

400m水温

図3 黒潮域の深さ400mの水温分布図(令和5年1月30日)

海洋大循環モデルとデータ同化による算出結果を示します。
図中のD~Gの記号は、図1に対応します。

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