沿岸波浪実況図/24時間予想図の解説
気象庁では、日本沿岸域の9時、21時の波浪の状況を示した「沿岸波浪実況図(AWJP)」とその24時間後の翌日9時、21時の波浪の予想を示した「沿岸波浪24時間予想図(FWJP)」を気象無線模写通報(JMH)等により発表しています。
沿岸波浪実況図(AWJP)
数値予報モデル(波浪モデル)で計算した波浪の推定分布に漁船や商船などの船舶、海上で気象や海水象を観測するブイ、沿岸に設置された波浪計、地球観測衛星などによる様々な観測データを反映させる自動解析処理により、9時、21時の波浪実況図を作成しています。
実況図では、波の高さ(有義波高)の分布を等高線で示しています。等高線は1メートルごとの実線と4メートル未満の領域の0.5メートルごとの破線を用いて表示しています。また、近海の約200kmごとの点には、波の向きを表す矢印、周期(秒)を表す数字、そして、海上の風向・風速(ノット)を表す記号(矢羽)を表示しています。また、冬期には海氷域が示されます。
波浪図の左上の2つの表には、それぞれ、アルファベットのA~Zで示す全国26ヶ所の波浪の推定値(波の向き・周期・高さ)と海上風の推定値(風向・風速)、および、気象庁の沿岸波浪計の観測値を掲載しています。
なお、沿岸波浪実況図中に記載された波の向き・周期、及び風向・風速は、数値予報モデルで計算した推定値です。
沿岸波浪24時間予想図(FWJP)
沿岸波浪実況図の24時間先の予想を示しています。
図の表現方法は実況図とほぼ同じですが、予想図には、沿岸波浪計の観測値の表はありません。また、波と逆向きの流れにより波が険しくなる海域を縦ハッチで表示しています。なお、波の高さを含め全ての記載データが数値予報モデルで計算した予想値となります。