オホーツク海の海氷分布(月概況)
令和7年4月10日 気象庁発表
(次回発表予定 5月9日)
診断(2025年3月)
オホーツク海の海氷域面積は、3月を通して平年より小さく経過しました。
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3月31日 |
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図1 オホーツク海の海氷分布の経過(2025年3月)
赤線は平年(1991年から2020年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。


図2 オホーツク海の海氷域面積(2024年11月~2025年03月)
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
オホーツク海では、3月上旬は寒気の影響を受け、全域で気温が平年より低く経過し、また、北または西風の吹く日が多かったため、海氷域の拡大が進みました。中旬も北部では引き続き寒気の影響を受けて海氷域の拡大が進んだものの、中部、南部では低気圧の通過に伴って南から暖気が流入し、また、サハリン東岸の海氷域が岸に吹き寄せられたことから、海氷域は縮小し、オホーツク海全域の海氷域面積は減少に転じました。下旬は引き続き南から暖気が流入し、オホーツク海全域で海氷の融解が進みました。
オホーツク海全域の海氷域面積は、月を通して平年より小さく経過しました。
今シーズンのオホーツク海の最大海氷域面積は、3月10日に記録した87.75万平方キロメートルで、最大海氷域面積としては平年より小さくなりました。北海道周辺の流氷の動き
北海道オホーツク海沿岸の海氷は、3月上旬はサロマ湖から東で接岸しているところが見られましたが、その後は西風により次第に海岸から離れました。中旬には低気圧の通過によって、海氷は再び浜頓別町から紋別市にかけての海岸に近づき、また、網走市から知床半島にかけては広い範囲で接岸しましたが、下旬には海岸から遠ざかり、融解が進みました。
3月上旬には海氷の一部が宗谷海峡に流入しましたが一時的でした。海氷の太平洋への流出は中旬に急速に規模を縮小し、月末に終息しました。