WDCGGの全球解析のためのデータ選別の概要

この表は、主な温室効果ガスの傾向や変動を示す全球解析を、温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)で行う際に、使用する観測データを選別した結果を表わしたものです。

WDCGGに提供されているデータは以下の基準によって選別され、全球解析に使用されます。

1)全球解析へのデータ使用が提供者から許可された場合。

2)連続して12カ月以上のデータがある場合。

3)データの較正スケールが、WMO一次標準であるかまたは換算できる場合。

4)同一地点に複数の観測がある場合には、データは一連の時系列データとして扱う。

5)観測所の位置の緯度に対してのフィッティング曲線から標準偏差の3倍の曲線以内にデータがある場合。

全球解析には、CO2は1983年から、CH4は1984年からのデータセットを使い、観測値がない場合は内挿・外挿して作成しています。
データ選別及び全球解析の作成の手法については、GAWレポートNo.184としてWDCGGによって出版されている主な温室効果ガスの全球解析手法のテクニカルレポートに記述されています。

表の詳細は以下の通りです。
全球解析に使用した地点は、Q列の数値が-3以上+3以下の地点です。

A列:データが観測された観測所名 

B列:観測所の位置する国名や地名、または船舶や航空機が所属する国名や地名 

C列:データを提供している研究所や組織の名前 

D列:GAW観測所分類:全球・地域・協賛 

E列:観測データのファイル名 

F列:分析方法 

G列:データサンプリングのタイプ:連続観測またはフラスコ観測 

H列:観測所の位置する緯度(北を正、南を負で表す) 

I列:観測所の位置する経度(東を正、西を負で表す) 

J列:観測所の位置する高度(単位:メートル) 

K~M列:測定に用いられる較正スケール 

N列:濃度観測単位 

O列:WMO一次標準に対する較正スケールの換算係数

P~Q列:観測期間

R列:観測所の位置の緯度に対してのフィッティング曲線から何σ離れているかを示した値 

S列以降:全球解析値が計算されている各年について、月観測値の有無と解析への使用状況。1つのセルに1~12月の1年分を以下の記号で表示。 
  +:観測値有。赤:解析に使用、黒:解析に使用していない 
  -:データなし。

黒い線で囲んだ所は同一地点で複数の観測がある観測所を示しています。