気象庁 (JMA)
メタン参照ガス巡回比較 

目的

気象庁(JMA)では、世界気象機関(WMO)全球大気監視(GAW)計画の枠組の中でアジア・南西太平洋地区におけるメタン観測に関する全球大気監視較正センター(WCC)及び品質保証科学センター(QA/SAC)の役割を果たしています。

GAW戦略計画 (2008〜2015年)ではGAW計画のメタン測定において、中央較正施設(CCL)により定期的に較正される基準の適用、各WCCによる検査および測定結果の相互比較を通じて、内部一貫性のあるメタンのデータセットを作成する目標が定められています。

参照ガスの巡回比較は、この目標に向けた最も重要な活動の一つであり、もし較正方法における問題点があれば解明し、最終的には測定結果が相互比較できることを保証することで、現行の較正体系がどの程度機能しているかを確かめます。 同様の活動が二酸化炭素 (CO2)について数年に一度、アメリカコロラド州ボルダーにある気候監視診断研究所(CMDL(現 米国海洋大気庁 地球システム調査研究所(NOAA/ESRL)))によって行われ、CO2測定を行っている多くの機関が参加しています。

巡回比較は特にアジア及び南西太平洋地区でメタン(CH4)濃度を監視するGAW観測所とその他の観測所のCH4の測定結果を比較するために行われています。 この巡回比較では、既知のCH4濃度に空気を含んだ2つのボンベが巡回されます。

付属品を含むボンベの詳細をAnnex 1に示します。

巡回の初めと終わりに、 ドリフトの有無をチェックするため、東京の気象庁内にあるメタン標準ガス較正装置で濃度を測定します。 参加機関はボンベ内のCH4濃度を繰り返し(例えば10〜20回)測定し、測定した濃度に統計的な処理を行い、東京にあるWCCの巡回比較の事務局に結果を報告する必要があります。 事務局は結果をまとめ、ボンベの巡回が終了した時点で相互比較できる形でそれぞれの参加者の結果を全参加者にお知らせします。

過去の巡回比較の結果を Annex 2に示します。


Last Updated: 2012.02.27
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