海面水温・海流(沖縄周辺海域)
令和4年7月20日 沖縄気象台発表
診断(2022年7月中旬)
- 東シナ海南部では、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。
- 沖縄諸島近海、沖縄の東では、海面水温が平年より低い海域が縮小しました。
- 沖縄の南では、海面水温が平年より低い海域はみられなくなり、平年より高い海域が拡大しました。
- 沖縄本島の東の北緯26度、東経129度付近に冷水渦が、南大東島付近の北緯26度、東経131度付近、石垣島の南西の北緯22度、東経123度付近に暖水渦が、それぞれみられます。


左図は海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。内湾域等は、薄い灰色で示しています。
右図は深さ50mの海流分布図で、海洋大循環モデルとデータ同化による算出結果を示しています。 0.2ノット(1ノット≒0.5m/s、図ではktと表記しています。)以上の流れの向きを矢印で示しています。流速は、図の右にあるスケールを参照してください。
これらの図は速報値で作成しています。沖縄周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。
解説
海面水温
東シナ海南部では、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。
沖縄諸島近海、沖縄の東では、海面水温が平年より低い海域が縮小しました。
沖縄の南では、平年より日射量が多かったことや、風が弱かった影響で、海面水温が平年より低い海域はみられなくなり、平年より高い海域が拡大しました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月の沖縄周辺海域の海面水温は、東シナ海南部、沖縄の東では、平年並か平年より高いでしょう。
沖縄の南では、平年より高いか、かなり高いでしょう。
海流の実況と見通し
2022年7月中旬の沖縄周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:沖縄周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 沖縄周辺海域のその他の顕著な現象 沖縄本島の東の北緯26度、東経129度付近に冷水渦が、南大東島付近の北緯26度、東経131度付近、石垣島の南西の北緯22度、東経123度付近に暖水渦が、それぞれみられる - (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。