海面水温・海流(関東・東海・北陸周辺海域)

平成26年3月20日発表
東京管区気象台

診断(2014年3月中旬)

  • 関東の東では、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。
  • 伊豆諸島近海では、海面水温が平年より低い海域が縮小しました。
  • 熊野灘と遠州灘では、海面水温が平年より高い海域が縮小しました。
  • 北陸周辺海域では、海面水温が平年より低い海域が拡大しました。
  • 黒潮は、潮岬で接岸して東海沖を東南東に流れ、北緯32.5度、東経138.5度付近で最南位置をとって北北東に向きを変えて流れ、三宅島の南を通って北緯34度、東経140度付近から南に向かい、北緯32.5度、東経141度付近から北に向きを変えて流れています。房総半島では離岸して流れ、北緯36度、東経143度付近から東に流れています。
  • 対馬暖流は、能登沖の冷水域の周りを反時計回りに流れています。

関東・東海・北陸周辺海域の海面水温平年差分布図(3月19日)
関東・東海・北陸周辺海域の海面水温平年差分布図(3月19日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

海面水温

関東の東では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年並の海域が拡大しました。

伊豆諸島近海では、黒潮の影響により、海面水温が平年より低い海域が縮小しました。

熊野灘と遠州灘では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、おおむね平年並となりました。

北陸周辺海域では、海面水温が平年より低い海域が拡大しました。

海面水温の今後の見通し

関東の南東の海面水温は、向こう1か月、平年より低い状態が続くでしょう。

東海沖から伊豆諸島近海にかけての海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より低いでしょう。

北陸周辺海域の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より低いでしょう。

海流の実況と見通し

2014年3月中旬の関東・東海・北陸周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸
東海沖の黒潮流路の最南位置(※2 北緯32.5度、東経138.5度付近 北緯32度、東経139.5度付近
伊豆諸島付近の黒潮通過位置(※1 三宅島の南 八丈島の南
房総半島での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 接岸
日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※3 北緯36.5度付近(平年並)
関東・東海周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない
日本海の海流 対馬暖流は、能登沖の冷水域の周りを反時計回りに流れている

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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