日本近海の海流
令和6年12月10日 気象庁発表
診断(2024年12月上旬)
黒潮(図1、表1)
- 黒潮は大蛇行しています。
- 黒潮は、都井岬で接岸し、足摺岬、室戸岬、潮岬で離岸して流れています。
- 東海沖の黒潮の最南位置は、北緯30.5度、東経137度付近にあり、伊豆諸島付近では三宅島付近を流れています。
- 房総半島では接岸して流れています。
親潮・対馬暖流(図2、表2)
- 親潮の南限位置は、東経148度以東に後退し、親潮の面積は平年よりかなり小さくなっています。
- 対馬暖流の勢力は、平年よりかなり強くなっています。
解説
沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流
2024年12月上旬の沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の実況は、表1のとおりです。
表1:沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 接岸 接岸 足摺岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 接岸する 室戸岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 離岸 潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 離岸 東海沖の黒潮流路の最南位置(※2) 北緯30.5度、東経137度付近 北緯30.5度、東経137度付近 伊豆諸島付近の黒潮通過位置(※1) 三宅島付近 三宅島付近 房総半島での黒潮の離岸・接岸(※1) 接岸 接岸 その他の顕著な現象 東海沖の北緯32.5度、東経137度付近、南大東島の南の北緯25.5度、東経131.5度付近、沖縄本島の南西の北緯25.5度、東経127度付近に冷水渦が、奄美群島付近の北緯28.5度、東経129.5度付近、宮古島の南の北緯24度、東経125.5度付近に暖水域が、それぞれみられる - (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
日本の東と日本海の海流
2024年12月上旬の日本の東と日本海の海流は、表2のとおりです。
表2:日本の東と日本海の海流の実況と見通し 項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※3) 東経148度以東に後退(北緯41.5度、東経150度付近) 北緯42.5度、東経147.5度付近 親潮の沖合の分枝の南限位置(※3) なし なし 親潮の面積(※4) 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※5) 北緯40度付近(平年より北) (経度は東経144度付近) - その他の日本の東の海流 釧路沖の北緯41.5度、東経147度付近に暖水渦がみられる - 対馬暖流の勢力(※6) 平年よりかなり強い 平年よりかなり強い (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考図:日本近海の深さ200mの水温分布図(12月9日)
- 参考図:親潮域の深さ100mの水温分布図(12月9日)
- 参考図:親潮の面積の時系列図
- 参考図:対馬暖流の勢力の時系列図