海面水温・海流(日本海)
平成25年4月10日発表
気象庁地球環境・海洋部
診断(2013年4月上旬)
- 日本海中部では海面水温が平年より低くなっています。
- 対馬暖流は、山陰沖西部を北東へ流れ、隠岐の西に向かい、山陰沖東部の暖水域のまわりを東に流れ、能登半島の北からは北東へ流れています。
日本海の海面水温偏差分布図(4月9日)
解説
海面水温
4月上旬の日本海は、3月下旬に引き続き中部では平年より海面水温が低くなっています。北部では海面水温がおおむね平年より低くなっています。一方、南部では海面水温が平年並か平年より高くなっています。
海面水温の今後の見通し
日本海の海面水温は、向こう1か月、平年より低いでしょう。
海流の実況
対馬暖流は、山陰沖西部を北東へ流れ、隠岐の西に向かっています。山陰沖東部では北に暖水が張り出しており、対馬暖流はこの暖水域のまわりを東に流れています。能登半島の北からは北東に流れ、津軽海峡西方からは北上する流れと、津軽海峡へ向かう流れに分かれています。
また、対馬海峡から朝鮮半島東岸に沿って北上する流れが北緯39度付近まで達しています。
対馬暖流の勢力は平年並です。
- 参考図:日本海の深さ50mの海流分布図(4月9日)
- 参考図:対馬暖流の勢力の時系列図
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1985〜2010年の26年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。
日本海の深さ100mの水温分布図(4月9日)