海面水温・海流(日本海)
平成25年7月31日発表
気象庁地球環境・海洋部
診断(2013年7月下旬)
- 海面水温は、平年より高い海域が縮小し、平年並の海域が拡大しました。
- 対馬暖流は、山陰沖西部では北東に流れ、隠岐の北にみられる暖水域の張り出しに沿って北に流れ北緯39度付近まで達し、能登沖にみられる暖水域の張り出しに沿って東に流れ、東経138度付近から南下しています。佐渡沖からは秋田沖にみられる暖水域の張り出しに沿って流れています。
日本海の海面水温平年差分布図(7月30日)
解説
海面水温
日本海中部や朝鮮半島東方では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年並の海域が拡大しました。日本海北部および山陰沖から佐渡沖にかけては、広い範囲で海面水温が平年より高い状態が続いています。
海面水温の今後の見通し
日本海の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。
海流の実況
対馬暖流は、山陰沖西部では北東に流れ、隠岐の北にみられる暖水域の張り出しに沿って北に流れ北緯39度付近まで達し、能登沖にみられる暖水域の張り出しに沿って東に流れ、東経138度付近から南下しています。また、北緯37.5度、東経134度付近からは南東に向かう流れがみられます。佐渡沖からは秋田沖にみられる暖水域の張り出しに沿って流れています。津軽沖からは北上する流れと、津軽海峡へ向かう流れに分かれています。
対馬暖流の勢力は平年より強くなっています。
- 参考図:日本海の深さ50mの海流分布図(7月30日)
- 参考図:対馬暖流の勢力の時系列図
対馬暖流の勢力の今後の見通し
対馬暖流の勢力は、向こう1か月、平年より強いでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1985〜2010年の26年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。
日本海の深さ100mの水温分布図(7月30日)