海面水温・海流(日本海)
平成26年1月31日発表
日本海海洋気象センター
診断(2014年1月下旬)
- 海面水温は、日本海北部では平年より高い状態が続いています。日本海中部では平年より低い状態が続いています。日本海南部では平年並の状態が続いています。
- 対馬暖流は、山陰沖西部では北東に流れ、隠岐の北からは北に流れています。北緯38.5度付近からは南東に流れ、能登沖の暖水域に沿って流れて佐渡沖に向かい、秋田沖にみられる暖水域に沿って時計回りに流れて津軽沖に達しています。
日本海の海面水温平年差分布図(1月30日)
解説
海面水温
1月下旬の日本海は、平年では海面水温が0.5℃程度低下する時期ですが、日本海中部では寒気の影響が平年より弱かったため、海面水温が平年ほど低下しませんでした。このため海面水温が1℃以上低い海域は縮小しましたが、平年より低い状態が続いてます。なお、日本海北部の海面水温は平年より高く、日本海南部の海面水温は平年並の状態が続いています。
海面水温の今後の見通し
日本海の海面水温は、向こう1か月、北部では平年並か平年より高いでしょう。中部では平年より低いでしょう。佐渡沖、能登沖、山陰沖では平年並か平年より高いでしょう。
海流の実況
対馬暖流は、山陰沖西部では北東に流れ、隠岐の北からは北に流れています。北緯38.5度付近からは南東に流れ、能登沖の暖水域に沿って流れて佐渡沖に向かい、秋田沖にみられる暖水域に沿って時計回りに流れて津軽沖に達しています。津軽沖からは北上する流れと津軽海峡へ向かう流れに分かれています。
対馬暖流の勢力は平年より弱くなっています。
- 参考図:日本海の深さ50mの海流分布図(1月30日)
- 参考図:対馬暖流の勢力の時系列図
対馬暖流の勢力の今後の見通し
対馬暖流の勢力は、向こう1か月、平年より弱いでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1985〜2010年の26年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり強い(弱い)」としています。
日本海の深さ100mの水温分布図(1月30日)