海面水温・海流(日本海)
平成27年2月10日発表
日本海海洋気象センター
診断(2015年2月上旬)
- 海面水温は、日本海中部の北緯40度付近で平年より低い状態が続いています。
- 対馬暖流は、山陰沖西部では北東に流れ、東経134度付近からは北に流れ、北緯38.5度付近まで張り出している暖水域に沿って流れています。能登半島の西からは北北東に流れています。北緯39.5度、東経139度付近からは北に流れて津軽沖に達しています。
日本海の海面水温平年差分布図(2月9日)
解説
海面水温
日本海中部の北緯40度付近では海面水温が平年より2℃以上低い海域が引き続きみられます。日本海北部・佐渡沖・能登沖・朝鮮半島東方では海面水温が平年より高い状態が続いています。
海面水温の今後の見通し
日本海の海面水温は、向こう1か月、北部と南部では平年並か平年より高いでしょう。中部では平年より低いでしょう。
海流の実況
対馬暖流は、山陰沖西部では北東に流れ、東経134度付近からは北に流れ、北緯38.5度付近まで張り出している暖水域に沿って流れています。能登半島の西からは北北東に流れています。北緯39.5度、東経139度付近からは北に流れて津軽沖に達しています。津軽沖からは北上する流れと津軽海峡へ向かう流れに分かれています。また、朝鮮半島東岸には北向きの流れがみられます。
対馬暖流の勢力は平年より弱くなっています。
- 参考図:日本海の深さ50mの海流分布図(2月9日)
- 参考図:対馬暖流の勢力の時系列図
対馬暖流の勢力の今後の見通し
対馬暖流の勢力は、向こう1か月、平年並になるでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1985〜2010年の26年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり強い(弱い)」としています。
日本海の深さ100mの水温分布図(2月9日)