海面水温・海流(日本海)
平成27年12月28日発表
日本海海洋気象センター
診断(2015年12月下旬)
- 海面水温は、東経135度以東では平年より高い状態が継続しています。
- 対馬暖流は、山陰沖を北東に流れ、北緯39度、東経135.5度付近からは南東に流れ、能登半島の北からは東に流れています。佐渡の西からは北西に流れ、北緯39.5度付近からは東北東に流れ、東経139度付近からは北北西に流れ、北緯42度付近からは東南東に流れて津軽海峡に達しています。
日本海の海面水温平年差分布図(12月27日)
解説
海面水温
12月下旬の日本海は、平年では10日間で海面水温が1℃程度低下する時期ですが、日本海中部・南部の東経135度以西では平年より風が弱く寒気が弱かったため、海面水温が平年ほど低下しませんでした。その結果、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました。東経135度以東では海面水温が平年より高い状態が続いています。
海面水温の今後の見通し
日本海の海面水温は、向こう1か月、平年より高い見込みですが、中部の東経135度以西では平年より低いでしょう。
海流の実況
対馬暖流は、山陰沖を北東に流れ、北緯39度、東経135.5度付近からは南東に流れ、能登半島の北からは東に流れています。佐渡の西からは北西に流れ、北緯39.5度付近からは東北東に流れ、東経139度付近からは北北西に流れ、北緯42度付近からは東南東に流れて津軽海峡に達しています。朝鮮半島東方では時計回りの流れがみられます。
対馬暖流の勢力は平年並です。
- 参考図:日本海の深さ50mの海流分布図(12月27日)
- 参考図:対馬暖流の勢力の時系列図
対馬暖流の勢力の今後の見通し
対馬暖流の勢力は、向こう1か月、平年並でしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1982〜2010年の29年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり強い(弱い)」としています。
日本海の深さ100mの水温分布図(12月27日)