海面水温・海流(日本海)
平成30年1月10日発表
日本海海洋気象センター
診断(2018年1月上旬)
- 海面水温は、日本海北部では平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました。
- 対馬暖流の勢力は、平年並となっています。
日本海の海面水温平年差分布図(左)および深さ100mの水温分布図(右)(1月9日)
解説
海面水温
1月上旬の日本海は、平年では10日間で海面水温が0.5~1℃低下する時期ですが、日本海北部では平年より寒気が弱かったため、海面水温がほとんど低下しませんでした。その結果、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました。
日本海中部・南部では、12月下旬に引き続き海面水温が平年より1℃以上低い海域がみられます。
海面水温の今後の見通し
日本海の海面水温は向こう1か月、日本海北部では平年並か平年より低いでしょう。日本海中部・南部では、平年より低いでしょう。
海流の実況
2018年1月上旬の日本海の海流の実況は、表のとおりです。
表:日本海の海流の実況 項目 実況 対馬暖流の勢力 平年並 顕著な暖水・冷水 朝鮮半島東方の北緯38.5度、東経129.5度付近では、暖水域がみられる(図中A)
山陰沖東部の北緯37度、東経134.5度付近では、冷水域がみられる(図中B)日本海の海流 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、隠岐の北から東南東に流れている
若狭湾沖の北緯36.5度、東経135度付近から北に流れ、北緯37.5度付近から西北西に流れ、北緯38度、東経133.5度付近から北東に流れ、北緯39度、東経134度付近から東南東に流れ、佐渡島付近の北緯38度、東経137.5度付近から北東に流れている
秋田沖の北緯39.5度、東経139度付近から北に流れ、北緯41.5度付近から東に流れ、津軽海峡に達している
檜山・津軽沖には北に向かう流れがみられる対馬暖流の勢力の今後の見通し
対馬暖流の勢力は向こう1か月、平年並でしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1982〜2010年の29年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり強い(弱い)」としています。