海面水温・海流(日本海)
平成30年7月20日発表
日本海海洋気象センター
診断(2018年7月中旬)
- 日本海北部では、海面水温が平年より低い海域が縮小しました。日本海南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました。
- 対馬暖流の勢力は、平年より強くなっています。
日本海の海面水温平年差分布図(左)および深さ100mの水温分布図(右)(7月19日)
解説
海面水温
日本海北部では、平年より風が弱かったため、海面水温が平年より低い海域が縮小しました。日本海南部では、平年より風が弱く、日射量が多かったため、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました。
海面水温の今後の見通し
日本海の海面水温は向こう1か月、日本海北部では平年並か平年より高いでしょう。日本海南部では、平年より高いか、かなり高いでしょう。
海流の実況
2018年7月中旬の日本海の海流の実況は、表のとおりです。
表:日本海の海流の実況 項目 実況 対馬暖流の勢力 平年より強い 顕著な暖水・冷水 朝鮮半島東方の北緯38度、東経130.5度付近では、暖水域がみられる(図中A)
能登沖の北緯38.5度、東経136.5度付近では、暖水域がみられる(図中B)
秋田沖の北緯40度、東経137度付近では、冷水域がみられる(図中C)
若狭湾の北緯36.5度、東経135度付近では、冷水域がみられる(図中D)日本海の海流 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、隠岐の北の北緯36.5度、東経133度付近から東南東に流れ、若狭湾沖の北緯36度、東経135度付近から北東に流れている
能登半島の西の北緯37度、東経136度付近から北に流れ、能登沖の北緯39度付近から東に流れ、佐渡沖の東経138度付近から北北東に流れ、津軽沖の北緯41度、東経139度付近から東に流れて津軽海峡に達している
檜山沖では、時計回りの流れがみられる対馬暖流の勢力の今後の見通し
対馬暖流の勢力は、向こう1か月、平年より強いでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1982〜2010年の29年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり強い(弱い)」としています。