海面水温・海流(日本海)
令和4年7月29日 日本海海洋気象センター発表
診断(2022年7月下旬)
- 日本海中部・南部では、海面水温が平年よりかなり高い海域がほぼみられなくなりましたが、日本海北部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています。
- 対馬暖流の勢力は、平年並となっています。
日本海の海面水温平年差分布図(左)および深さ100mの水温分布図(右)(7月28日)
解説
海面水温
日本海では、平年より日射量が少なかったため、日本海中部・南部では海面水温が平年よりかなり高い海域がほぼみられなくなりましたが、日本海北部では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています。
海面水温の今後の見通し
日本海北部の海面水温は、向こう1か月、平年より高いでしょう。
日本海南部の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。
海流の実況
2022年7月下旬の日本海の海流の実況は、表のとおりです。
表:日本海の海流の実況 項目 実況 対馬暖流の勢力 平年並 顕著な暖水・冷水 日本海南部の北緯38.5度、東経135度付近では、暖水域がみられる(図中A) 対馬暖流の勢力の今後の見通し
対馬暖流の勢力は、向こう1か月、平年より強いでしょう。
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。
対馬暖流の勢力について
- 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1993~2017年の25年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり強い(弱い)」としています。