メッシュ平年値図(解説)
はじめに
メッシュ平年値図は、統計期間1991~2020年の平年値を使って1kmメッシュで推定した「メッシュ平年値2020」を元にして、日本の気候分布を一目で把握できるように色の違いで表したものです。
「メッシュ平年値2020」は推定値であり誤差を含みますので、「メッシュ平年値の作成方法と利用上の注意」を事前にご確認のうえご利用ください。
掲載した気候図
気象要素 | 統計値 | 単位 |
---|---|---|
平均気温 | 気温の日平均値を月(年)平均した値。 | ℃(摂氏 度) |
日最高気温 | 気温の日最高値(任意時刻の値)を月(年)平均した値。 | ℃(摂氏 度) |
日最低気温 | 気温の日最低値(任意時刻の値)を月(年)平均した値。 | ℃(摂氏 度) |
降水量 | 降水量の月(年)合計値。 | mm(ミリメートル) |
最深積雪 | 積雪の深さの月(年)最大値。 | cm(センチメートル) |
日照時間 | 日照時間の月(年)合計値。 | h(時間) |
全天日射量 | 全天日射量の日積算量を月(年)平均した値。 | MJ/㎡(平方メートル当たりメガジュール) |
メッシュ平年値の作成方法と利用上の注意
メッシュ平年値は、全国の気象台やアメダスの平年値、推計気象分布のデータ、部外観測所の積雪データ等を元にして、日本全国の平年値を1km メッシュで推定したものです。
推定に当たっては、重回帰分析による方法と推計気象分布を用いる方法の2つを気象要素により使い分けています。
重回帰分析による方法は日照時間を除く気象要素で採用しました。観測地点の平年値と標高・勾配などの地形因子および都市因子との統計的な関係を重回帰分析によって調べ、得られた重回帰式で各1km メッシュの地形因子・都市因子から平年値を算出しています。
推計気象分布を用いる方法は日照時間で採用しました。推計気象分布(日照時間)は過去約5年分のデータしかないため、これらの平均値を30年平均値に補正しました。
なお、全天日射量については、観測地点が少なく平年値と地形因子との関係を十分に分析することができないことから、統計的な関係式を使って日照時間のメッシュ平年値から推定しています。ただし、日照時間は前述のとおり推計気象分布から用いているため、これとは別に観測値を用いた日照時間(実測)を重回帰分析による方法を用いて算出し、これから全天日射量を求めました。
このように、メッシュ平年値は観測地点の平年値や推計気象分布等を元に推定・補正した値ですので、誤差を含むものです。各気象要素の誤差(2乗平均平方根誤差等)(PDF:3.8MB)について事前にご確認のうえご利用ください。
詳細は以下ををご覧ください。
- メッシュ平年値2020解説(PDF:3.8MB)
- 資料1 重回帰式(PDF:248KB)
- 資料2 重回帰式作成に用いた観測点数、回帰推定値の誤差、重相関係数(PDF:86KB)
- 上記資料中の統計用語等について(PDF:217KB)
各図の説明
平均気温
平均気温(気温の日平均値を月平均および年平均した値)を2℃ごとに違う色で表しました。
日最高気温
日最高気温(任意時刻における気温の日最高値を月平均および年平均した値)を2℃ごとに違う色で表しました。
日最低気温
日最低気温(任意時刻における気温の日最低値を月平均および年平均した値)を2℃ごとに違う色で表しました。
降水量
降水量(月合計値と年合計値)を階級ごとに違う色で表しました。階級の幅は月合計値では50mm、年合計値では200mmとしました。
最深積雪
最深積雪(積雪の深さの月最大値と年最大値)を20cmごとに違う色で表しました。ただし、月最大値については、1月~3月及び12月のみとなっています。
日照時間
日照時間(月合計値と年合計値)を階級ごとに違う色で表しました。階級の幅は月合計値では20 時間、年合計値では100 時間としました。
全天日射量
全天日射量(日積算量を月平均および年平均した値)を1MJ/㎡ごとに違う色で表しました。