災害をもたらした気象事例
アイオン台風
昭和23年(1948年) 9月15日~9月17日
岩手県で甚大な被害。
死者512名、行方不明者326名、負傷者1,956名
住家全壊5,889棟、半壊12,127棟
床上浸水44,867棟、床下浸水75,168棟など
(消防白書より)
概要
アイオン台風は、9月16日静岡県伊豆半島南部をかすめて東京都大島付近を通り、千葉県富崎(館山市)と木更津市の間に上陸した。その後千葉県銚子市付近から太平洋に出て、金華山の東約100kmの海上を通って北海道南東沖を通りベーリング海に進んだ。
富崎(千葉県館山市)では最大風速46.7m/s(最大瞬間風速60.1m/s)を観測するなど、中心付近では風が強く、千葉県を中心に家屋の倒壊が多く発生した。
また、台風の前面にあった前線の活動が活発となったため、期間降水量が仙台で351.1mm、宮古(岩手県宮古市)で249.3mmなど東北地方の太平洋側で大雨となった。岩手県では北上川やその支流が氾濫し、一関市を中心に700名を超える死者・行方不明者が出るなど、前年のカスリーン台風による被害を上回る災害となった。
天気図 9月16日03時
期間内での観測値
気象官署での観測値
降水量
気圧、風速
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