災害をもたらした気象事例
梅雨前線
昭和28年(1953年) 6月23日~6月30日
九州北部に大雨。
死者748名、行方不明者265名、負傷者2,720名
住家全壊5,699棟、半壊11,671棟
床上浸水199,979棟、床下浸水254,664棟など
(消防白書より)
概要
6月22日に揚子江中流域で発生した低気圧が、発達しながら東北東に進み、23日午前に対馬海峡を通過した後北上し、25日には沿海州に達した。 この低気圧が対馬海峡を通過したときに西日本で大雨となり、また、前線近くの東海から関東地方では23~24日に強い雨の降った所があった。
25日に朝鮮半島で発生した低気圧は、28日まで朝鮮半島付近にあり、その後日本海を東に進んで30日に秋田付近で消滅した。 この低気圧に伴う梅雨前線の活動は活発で、日降水量は熊本で411.9mm(26日)、佐賀366.5mm(25日)、福岡307.8mm(25日)などの豪雨となった。 期間降水量は大分で718.7mmに達したほか各地で600mm前後となった。 それまでの大雨の影響もあって、熊本県で死者・行方不明者が500名を越えたほか、福岡、佐賀、大分、山口の各県で甚大な被害が発生した。
天気図 6月26日09時
期間内での観測値
気象官署での観測値
降水量
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