災害をもたらした気象事例

昭和47年7月豪雨
昭和47年(1972年) 7月3日~7月15日
全国で豪雨災害相次ぐ。
 熊本県姫戸町、高知県土佐山田町で
 土砂災害により多数の死者。
死者421名、行方不明者26名、負傷者1,056名
住家全壊2,977棟、半壊10,204棟
床上浸水55,537棟、床下浸水276,291棟など
(消防白書より)
概要
 7月3日から6日にかけては、黄海から日本海北部に進んだ前線を伴った低気圧に向かって暖湿気流が流れ込んだため、九州と四国で雷を伴った局地的な大雨が降り、この期間の降水量が500mm~800mmに達した所があった。 このため、大規模な山がけ崩れが発生し、熊本県姫戸町で122名、高知県土佐山田町で61名の死者・行方不明者が出た。
 7日から9日は、北日本にあった梅雨前線上を低気圧が次々と通過し、北日本で大雨となった。 青森県と秋田県では河川の氾濫による浸水害が多発した。
 9日から13日にかけて梅雨前線が南下し、本州南岸から四国、九州北部付近に停滞した。 また、日本の南海上には台風第6号、7号、8号があり、これらの影響で梅雨前線の活動は活発となり、西日本から関東地方南部にかけては400~600mm、山間部の多い所では1,000mm前後の大雨が降った。 この大雨により、中国地方では河川の氾濫による浸水害が多発し、愛知県や岐阜県、神奈川県では山がけ崩れや河川の氾濫により多数の死者が出た。
 気象庁は、7月3日から13日の大雨を「昭和47年7月豪雨」と命名した。
天気図

天気図 7月12日09時
期間降水量
降水量時系列図(人吉)
降水量時系列図(浜田)
期間内での観測値
気象官署での観測値
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