災害をもたらした気象事例

前線、低気圧、台風第8号
昭和49年(1974年) 5月29日~8月1日
梅雨前線により全国で大雨。土砂災害多発。
死者145名、行方不明者1名、負傷者496名
住家全壊657棟、半壊1,131棟
床上浸水77,933棟、床下浸水317,623棟など
(消防白書より)
概要
 5月29日から30日にかけては、低気圧の影響で宮崎県や南西諸島で大雨となり、浸水害などが発生した。
 6月3日から6日にかけては、九州から東北地方南部にかけて落雷やひょうにより農作物等への被害が出た。
 6月17日から22日にかけては、低気圧や梅雨前線の影響で西日本と中部地方、東北地方で大雨となり、浸水害や鉄砲水が発生した。
 7月1日に沖ノ鳥島付近で発生した台風第8号は発達しながら北上し、4日には沖縄本島と宮古島の間を通過、東シナ海を北上し、7日に対馬海峡から日本海に進み、8日夕方に北海道の南西部付近で温帯低気圧になった。 この台風により久米島(沖縄県久米島町)で最大瞬間風速52.0m/sを観測するなど、南西諸島や九州地方では強風が吹いた。 また、台風の影響で梅雨前線の活動が活発となり、四国から関東地方南部にかけて大雨となって、静岡では7月7日09時から7月8日09時までの24時間降水量が508.0mmとなった。 静岡県を中心に大きな被害が発生した。
 7月9日から11日にかけては梅雨前線や弱い熱帯低気圧の影響で北陸地方を中心に大雨となった。
 7月12日から18日にかけては梅雨前線の活動が活発となり、九州地方、中国地方、中部地方で大雨が降り、熊本県を中心に浸水や土砂災害が発生した。
 7月24日から28日にかけては紀伊半島から日本海に進んだ低気圧の影響で東海地方を中心に大雨となり、浸水害が多発した。
天気図

天気図 7月6日09時
期間降水量
降水量時系列図(静岡)
降水量時系列図(津)
期間内での観測値
気象官署での観測値
沿岸波浪計での観測値
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