災害をもたらした気象事例

前線、低気圧
平成元年(1989年) 8月31日~9月16日
日本付近に前線が停滞し、西日本から中部地方で大雨による浸水被害。
死者20名、負傷者24名
住家全壊31棟、半壊41棟
床上浸水26,777棟、床下浸水44,668棟
(防災白書、消防白書)
概要
 8月31日から9月16日にかけて前線が日本付近に停滞し、各地で大雨となった。
 8月31日から9月1日には、東シナ海から日本列島に近づいた前線上に低気圧が発生し日本海を北東進した。 この間、低気圧から南西に伸びる前線の活動が活発になり、九州など西日本各地で大雨となった。 3日から4日にかけて、前線が東進したため3日に梅ケ島(静岡県静岡市)で日降水量317mm、上九一色(山梨県上九一色村)で日降水量310mm、熊取(大阪府熊取町)で日降水量195mmを観測するなど、東日本、北日本、近畿地方で大雨となった。 このため大阪、兵庫で多数の浸水被害があった。 5日から6日には前線は東北地方南部まで北上し、樽見(岐阜県根尾村)で日降水量が305mmとなるなど、東北地方太平洋側と北陸、中部、近畿、四国地方で大雨となった。
 8日から16日にかけて前線は日本海側沿いに停滞した。 12日から15日にかけては前線の活動が活発となり、12日には上五島(長崎県上五島町)で日降水量418mm、13日には本山(高知県本山町)で日降水量345mmとなるなど、西日本から中部地方で大雨となった。
天気図(9/3 09h) 期間降水量
降水量時系列図(樽見)
降水量時系列図(上五島)
期間内での観測値
気象官署での観測値
アメダスでの観測値
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