災害をもたらした気象事例

前線、台風第20号
平成2年(1990年) 9月26日~10月1日
台風が和歌山県に上陸。九州から関東の太平洋側で大雨。
死者5名、行方不明者1名、負傷者24名
住家全壊32棟、半壊40棟
床上浸水3,280棟、床下浸水11,134棟
(防災白書、消防白書)
概要
 台風第20号は、9月24日にフィリピンの東海上で発生し、宮古島の東を通過した後北東に向きを変え、30日09時半頃和歌山県白浜町付近に上陸した。 その後勢力を弱めながら本州の太平洋側を進み、30日21時東京湾で温帯低気圧に変わった。またこの間、本州の南岸に前線が停滞した。
 この台風と前線により、九州、四国、紀伊半島、東海、関東の太平洋側で大雨となった。 宮崎では29日に日降水量437.5mmを観測した。期間降水量は宮崎で622mmとなったのをはじめ、清水(高知県土佐清水市)で610mm、尾鷲(三重県尾鷲市)で532mmなどとなった。また東海、関東でも200~300mmとなったところがあった。 台風の中心が近くを通った南西諸島から西日本の一部で暴風となり、室戸岬(高知県室戸市)で最大瞬間風速63.5m/sを観測するなど、最大瞬間風速が40m/sを超えた所があった。29日には、鹿児島県佐多岬で7.48mの有義波高を観測した。
台風経路図 期間降水量
期間内最大風速
期間内最大瞬間風速
期間内での観測値
気象官署での観測値
アメダスでの観測値
沿岸波浪計での観測値
検潮所での観測値
それぞれの図に、マウスを合わせてクリックすると、大きく表示されます。