災害をもたらした気象事例

梅雨前線、台風第7・11号
平成5年(1993年) 7月31日~8月29日
九州南部を中心に甚大な被害。
 平成5年(1993年)8月豪雨(7/31-8/7)
災害概要
死者・行方不明者93名、負傷者219名
住家全壊525棟、半壊425棟
床上浸水16,496棟など
(消防白書より)
概要
 7月から8月にかけて日本付近に前線が停滞し、低気圧の通過や台風の接近に伴って、全国で大雨災害が発生した。 主な大雨は、7月31日から2日(前線:九州南部から中国地方)、8月6日(前線:、九州南部)、8月9日から10日(台風第7号:東海から九州)、8月26から27日(台風第11号:関東甲信から東北南部)などである。
 7月31日から8月2日には、西日本に停滞する前線上を低気圧が東進したため、九州南部から激しい雨が降りだし、31日から1日の2日間に、えびの(宮崎県えびの市)で906mm、溝辺(鹿児島県溝辺町)で591mmなどを観測した。鹿児島県を中心に土砂崩れなどにより死者が出た。
 8月6日、九州南部に停滞した前線の活動が非常に活発になったため、鹿児島県を中心に激しい雨が降り、6日の日降水量は、川内(鹿児島県川内市)で369mm、鹿児島で259mmなど200~300mmに達した。 鹿児島県では、鹿児島市竜ヶ水をはじめ、各地で土砂崩れが発生し、多数の死者が出た。また、鹿児島市内の甲突川などの氾濫により多数の家屋が浸水、流失した。
 8月9日から10日には、台風第7号が九州の西海上を北上したため、紀伊半島から九州までの広い範囲で大雨となった。
 8月27日に、台風第11号が千葉県銚子市付近を通過し、本州の東海上を北上したため、関東甲信地方から東北地方南部にかけて大雨となった。
 8月28日には、北海道尻羽岬で7.48mの有義波高を観測し、観測開始(昭和60年)以来、第1位の記録となった。
天気図 期間降水量
降水量時系列図(溝辺)
降水量時系列図(鹿児島)
期間内での観測値
気象官署での観測値
アメダスでの観測値
沿岸波浪計での観測値
検潮所での観測値
それぞれの図に、マウスを合わせてクリックすると、大きく表示されます。