災害をもたらした気象事例

台風第19号
平成9年(1997年) 9月13日~9月17日
九州南部に上陸、九州南部や四国で暴風。
 西日本から中部地方の太平洋側で大雨。
 鹿児島県枕崎で最大瞬間風速49.0m/s、宮崎県えびの市で日降水量688mm。
災害概要
死者10名、負傷者26名
住家全壊35棟、半壊39棟、一部損壊1,194棟
床上浸水4,010棟、床下浸水13,535棟など
(防災白書より) 詳細
概要
 台風第19号は、9月4日にマーシャル諸島の東海上で発生し、発達しながら西に進んだ。15日奄美諸島近海で向きを北に変え、16日08時過ぎに強い勢力で鹿児島県枕崎市付近に上陸した。 台風は、九州を縦断し、瀬戸内海を通って17日00時頃岡山県倉敷市付近に再上陸した。その後、17日早朝に若狭湾に進んで、06時には温帯低気圧に変り、日本海沿岸沿いに北東進した。
 この台風により、奄美諸島から九州、四国の太平洋側、中国地方、紀伊半島から東海地方を中心に大雨となった。 えびの(宮崎県えびの市)では、16日の日降水量が688mmとなり、期間降水量が969mmに達したほか、鹿児島、宮崎、大分県や紀伊半島では期間降水量が600mmを超えたところがあった。 また台風が強い勢力で上陸したため、枕崎(鹿児島県枕崎市)で最大瞬間風速49.0m/sを観測するなど、九州南部を中心に暴風となったところがあった。16日には、鹿児島県佐多岬で6.98mの有義波高を観測した。
 14日に、奄美諸島で高潮による被害が発生した。また、九州地方南部、中国・四国地方などでは、台風の接近が大潮の満潮に重なったため潮位が高くなり、高潮や高潮による河川の逆流・氾濫により、浸水の被害が発生した。
台風経路図 期間降水量
期間内最大風速
期間内最大瞬間風速
期間内での観測値
気象官署での観測値
アメダスでの観測値
沿岸波浪計での観測値
検潮所での観測値
それぞれの図に、マウスを合わせてクリックすると、大きく表示されます。