災害をもたらした気象事例

前線、台風第10号
平成10年(1998年) 10月15日~10月18日
九州南部に上陸、西日本縦断。
 和歌山で最大瞬間風速53.8m/s。
災害概要
死者・行方不明者13名、負傷者71名
住家全壊34棟、半壊41棟
床上浸水3,471棟、床下浸水11,007棟など
(消防白書より) 詳細
概要
 台風第10号は、10月11日にマリアナ諸島の西海上で発生し、発達しながら西北西に進み14日から15日にかけて台湾の東海上に北上した。その後南西諸島の北の海上を北東に進み、17日16時半頃鹿児島県枕崎市付近に上陸した。台風は九州南部から日向灘へ進み、17日21時頃高知県宿毛市付近に再上陸し、四国を経て18日00時頃岡山県玉野市付近に再上陸した。その後、中国地方を経て日本海を北東に進み、18日09時津軽半島沖で温帯低気圧に変わった。
 この期間、日本付近に停滞した前線の活動が活発となった。
 中部地方から九州地方にかけて広い範囲で大雨になり、長野県や四国地方の一部では期間降水量が400mmを超えた。また和歌山で最大風速29.3m/s(最大瞬間風速53.8m/s)を観測するなど、西日本や南西諸島を中心に最大風速が20m/s以上となったところがあった。17日には、沖縄県喜屋武岬で7.82mの有義波高を観測した。
 兵庫県や香川県では高潮による浸水被害が発生した。
台風経路図 期間降水量
期間内最大風速
期間内最大瞬間風速
期間内での観測値
気象官署での観測値
アメダスでの観測値
沿岸波浪計での観測値
検潮所での観測値
それぞれの図に、マウスを合わせてクリックすると、大きく表示されます。