7月25日09時に南鳥島の西海上で発生した台風第10号は発達しながら北西に進み、28日に八丈島の南海上に達した。30日にかけて、強い勢力を保ちながら日本の南海上をゆっくりと西北西に進み、31日16時すぎに高知県西部に上陸した。
さらに瀬戸内海を経て、21時半頃、山口県岩国市付近に再上陸した。その後、日本海を北上し、8月2日09時に熱帯低気圧に変わった。
この台風の影響により、7月29日から31日にかけて東日本の太平洋側と西日本で大雨となり、特に近畿南部や四国地方で非常に激しい雨が降った。
台風の通過後も、8月1日から2日にかけて、発達した雨雲が太平洋から四国地方に流れ込み、高知県や愛媛県では1時間に100mmを超える猛烈な雨を観測した。
7月29日から8月2日までの期間降水量は、徳島県や奈良県で1000mmを超え、高知県では700mmを超えた。また、四国電力の観測では、徳島県上那賀町海川で日降水量1317mmを観測し、これまでの日本の日降水量の記録を更新した。
日本の南海上にあった熱帯低気圧は8月4日09時に潮岬の南海上で台風第11号となり、22時過ぎには徳島県東部に上陸した。その後四国・中国地方を縦断し、5日06時に熱帯低気圧になった。
この台風の影響により、8月4~5日には近畿南部や三重県を中心に大雨となり、500mmを超えたところもあった。
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