災害をもたらした気象事例

台風第23号、前線
平成16年(2004年) 10月18日~10月21日
広い範囲で大雨。
 土砂崩れや浸水等により甚大な被害。
災害概要
死者95名、行方不明者3名、負傷者721名
住家全壊907棟、半壊7,929棟、一部損壊12,514棟
床上浸水13,341棟、床下浸水41,006棟など
(消防白書より)
概要
 10月13日09時にマリアナ諸島近海で発生した台風第23号は、18日18時に大型で強い勢力となって沖縄の南海上を北上した。台風は、19日に沖縄本島から奄美諸島沿いに進み、20日13時頃、大型の強い勢力で高知県土佐清水市付近に上陸した後、15時過ぎ、高知県室戸市付近に再上陸した。 その後、18時前、大阪府南部に再上陸して、近畿地方、東海地方に進み、21日03時に関東地方で温帯低気圧となった。
 台風と前線の影響による期間降水量は、四国地方や大分県で500mmを超えたほか、近畿北部や東海、甲信地方で300mmを超え、広い範囲で大雨となった。特に、台風が西日本に上陸した20日は、九州地方から関東地方にかけての多くの地点で、これまでの日降水量の記録を上回る大雨となった。
 また、台風の接近・上陸に伴い、南西諸島から東日本にかけて広い範囲で暴風、高波となった。
 この台風により、兵庫県豊岡市や出石町を流れる円山川、出石川が氾濫、京都府福知山市から舞鶴市を流れる由良川が氾濫して浸水害が発生した。また、岡山県玉野市、京都府宮津市、香川県東かがわ市、愛媛県四国中央市など、西日本を中心に土砂災害が発生した。 さらに、高知県室戸市では、高波により堤防が損壊する被害があった。人的被害は、兵庫県、京都府、香川県を中心に、全国で死者・行方不明者が100人近くに達する甚大な被害となった。
台風経路図 期間降水量
期間内最大風速
期間内最大瞬間風速
期間内での観測値
気象官署での観測値
アメダスでの観測値
沿岸波浪計での観測値
検潮所での観測値
それぞれの図に、マウスを合わせてクリックすると、大きく表示されます。