北海道では6月から9月の間、低温が続いた。6月は前半と月末にオホーツク海高気圧が現れるなど、全国的に低温となった。また、前線や台風による集中豪雨によりかなりの被害が発生した。7月前半、オホーツク海高気圧の勢力が強く、全国的に低温になった。梅雨前線は7月上旬には本州南岸に停滞していたが、中旬には次第に関東甲信越地方まで北上し、九州地方南部～関東甲信地方、北陸地方で梅雨が明けた。梅雨前線は下旬には東北地方まで北上し、東北地方南部で梅雨が明けたが、そこで停滞したため東北地方北部の梅雨明けは平年より大きく遅れて8月上旬になった。8月も下旬後半を除いて前線が東北地方～北海道に停滞することが多く、月前半にはオホーツク海高気圧が現れ、前線の北側では低温が続いた。中旬後半、この前線上を低気圧が相次いで通過し北海道や東北地方北部で大雨になった。一方、前線の南側の西日本は7月中旬の梅雨明けから8月上旬にかけて太平洋高気圧に覆われて干天が続いた。九州地方では水不足が深刻になり一部で干害が発生した。下旬前半には台風第15号の影響で九州・四国・紀伊半島南東部地方を中心に大雨になった。9月も北海道、東北地方北部を中心に大部分の地域で気温が平年を下回った。
　この低温のため、北海道、東北地方では水陸稲、雑穀豆、野菜、春植えばれいしょ、飼料作物、工芸農作物、えん麦、果樹などに被害が発生した。水稲の作況指数の全国平均は100であるが、北海道では「不良」、東北地方北部で「やや不良」であった。一方、近畿地方～九州地方は気象による被害が少なく、「良」となった。