災害をもたらした気象事例

昭和45年春~夏の長雨
昭和45年(1970年) 4月~7月
西日本を中心に長雨
災害概要
農作物被害544億円
算出期間:4月~7月
被害地域:東北地方~沖縄地方
(農林水産省統計部資料)
概要
 4月~7月上旬、西日本を中心に九州地方~関東地方で曇雨天が多かった。4月は月後半を中心に本州南岸付近に前線や低気圧が停滞することが多かった。5月には移動性高気圧が本州東方海上で強まって低気圧の進路を阻み、低気圧を日本付近で停滞させたり、北進させたりすることが多かった。6月は月後半を中心に梅雨前線が本州南岸付近に停滞し、特に6月中・下旬、九州地方~関東地方では曇雨天が続いた。7月上旬もオホーツク海高気圧または北偏高気圧が優勢で梅雨前線が本州南岸に停滞し、関東地方~九州地方では曇雨天が多かった。7月1日には梅雨前線上の低気圧の影響で湘南・房総に集中豪雨があった。梅雨前線が山陰地方まで北上した7月14~15日頃には四国地方、九州地方南部で、梅雨前線が本州付近で次第に弱まった18~21日頃には九州地方北部、中国地方、近畿地方~東北地方で梅雨が明けた。
 この西日本を中心とする長雨の影響で、野菜、麦、水陸稲、果樹、工芸農作物、ばれいしょ、雑穀豆、桑などの農作物に被害が発生した。
経過図(室戸岬) 夏季平均気温平年差図
期間内での観測値
気象官署での観測値
それぞれの図に、マウスを合わせてクリックすると、大きく表示されます。