天気概況について
各種データ・資料のページの「過去の気象データ検索」の「日ごとの値」や、「最新の気象データ」の「今日の全国データ一覧表」における「天気概況」の欄は、当該の気象官署において、観測者が目視により観測した昼(6時から18時)または夜(18時から翌日6時)の時間帯の天気を概括して簡潔に表現したものです。夜間に目視観測を行わない官署では昼のみを記載しています。
なお、防災ページの「天気予報」における「天気概況」の欄で用いる用語とは意味が異なる場合がありますのでご注意ください。
3種類の天気概況用語
「天気概況」の表現には決まりがあり、「基本天気用語」、「天気変化用語」、「伴う現象」の3種類の用語を組み合わせて表現します。それぞれの用語の説明は以下のとおりです。
1.基本天気用語
「基本天気用語」とは、当該観測時間帯の中で最も多くの時間を占めた、主となる天気の状態を表す用語です。「基本天気用語」は必ず最初に1つ記入し、「天気変化」や「伴う現象」があった場合は「天気変化用語」や「伴う現象」が続いて記入されます。「天気変化」や「伴う現象」がなかった場合は、この用語だけで「天気概況」を表します。(例:快晴)
2.天気変化用語
「天気変化用語」とは、当該の時間帯内で天気の状態が変化した場合に使用する用語です。この用語は、天気の状態が変化した「継続時間・時間帯」を表現する用語(例:一時、後)に続けて、天気が変化した後の「天気の状態」を表現する用語(例:晴、雨)を組み合わせることにより、天気がどのように変化したかを表現します。ただし、天気変化の程度が小さく、時間が短い場合には省略されることもあります。
3.伴う現象
「伴う現象」とは、「雷」や「大風」等の他の天気に付加して起こる大気現象を記入する用語です。「天気概況」の最後に付随し、「~~、・・を伴う」の形で書かれます。ただし、「伴う現象」が顕著でなく、継続時間が短い場合には省略されることがあります。
これらの3種類の用語を使って、
「基本天気用語」(必須) + 「天気変化用語」(0~3語) + 「伴う現象」(0~1語)
の順番で記述しています。
天気概況用語説明
大気の状態を表す天気概況用語は以下の通りです。
天気概況用語 | 大気の状態 |
---|---|
「快晴」 | 雲量1以下の状態が長く継続している状態。 |
「晴」 | 雲量2以上8以下の状態。 |
「曇」 | 雲量9以上であり、中・下層雲量が上層雲量よりも多く、降水現象がない状態。 |
「薄曇」 | 雲量9以上であり、上層雲量が中・下層雲量よりも多く、降水現象がない状態。 |
「大風」 | 10分間平均風速が15.0m/s以上の風を観測した場合。 |
「霧」 | 大気中に浮遊するごく小さな水滴を観測し、水平視程が1km未満の場合。 |
「霧雨」 | きわめて多数の細かい水滴だけがかなり一様に降る降水を観測した場合。 |
「雨」 | 雨を観測した場合。 |
「大雨」 | 「雨」の場合で、特に降水量が30.0mm以上の状態。 |
「暴風雨」 | 「大雨」かつ「大風」を観測した場合。(「大雨、大風を伴う」のようには用いることはありません。) |
「みぞれ」 | 雨と雪とが混在して降る降水を観測した場合。 |
「雪」 | 雪を観測した場合。 |
「大雪」 | 「雪」の場合で、北海道、青森、秋田、盛岡、山形、新潟、金沢、富山、長野、福井、鳥取、松江においては当該時間帯の降雪の深さが20cm以上であった場合。また、それ以外の地域においては降雪の深さが10cm以上であった場合。 |
「暴風雪」 | 「大雪」かつ「大風」を観測した場合。(「大雪、大風を伴う」のようには用いることはありません。) |
「地ふぶき」 | 積もった雪が風のために空中に吹き上げられ、かつそれにより視程が1km未満の状態。 |
「ふぶき」 | 「地ふぶき」かつ「雪」を観測した場合。 |
「ひょう」 | 直径5mm以上の氷の粒またはかたまりの降水を観測した場合。 |
「あられ」 | 直径が概ね5mm未満の白色不透明・半透明または透明な氷の粒の降水を観測した場合。 |
「雷」 | 雷電または強度1以上の雷鳴のいずれかを観測した場合。 |
「×」 | 何らかの理由(煙霧による視程障害等)により、雲の状態が不明で、天気概況が不明または欠測である場合。 |
次に、天気変化があったときに、その程度や時間を示す、「継続・時間帯」を表す「天気変化用語」を説明します。この用語は以下の5種類で表します。
天気変化用語 | 用語の解説 |
---|---|
「一時」 | 天気変化の時間が概ね1/4未満であり、現象の切れ間の時間合計が概ね1時間未満である場合。 |
「時々」 | 天気変化の時間が概ね1/2未満であり、現象の切れ間の時間合計が概ね1時間以上である場合。 |
「後」 | 時間帯を前半・後半に分けて、天気変化を表現する場合。 |
「後一時」 | 時間帯を前半・後半に分けて、後半の時間帯に「一時」の天気変化があった場合。 |
「後時々」 | 時間帯を前半・後半に分けて、後半の時間帯に「時々」の天気変化があった場合。 |
これらの用語は、1つの「天気概況」に同一のものを2回使用することはありません。
1988年以前の天気概況の表示
過去の気象データ検索では、1988年以前の天気概況を、下の語句を単独または2つ用いて簡略化して表示しています。
* 晴、曇、晴れ間あり、降水なし、霧、霧を伴う、大風、大風を伴う、一時雨、一時雪、時々雨、時々雪、雨、雪、大雨、大雪