火山名  諏訪之瀬島  火山の状況に関する解説情報  第3号
平成25年12月29日09時30分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)では、26日以降、爆発的噴火が断続的に発
生しており、活発な火山活動が継続しています。また、27日から火山性微
動が連続して発生しており、28日21時ころからは火山性微動の振幅が増
大し、空振を伴う状態になっています。

 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、島内では空振によるガラスやふす
ま等の揺れが感じられており、夜間には火映が確認されています。

 29日06時22分の爆発的噴火では、火口から南南西約4kmの榊戸原
で71パスカルの空振を観測しました。噴煙は雲のため不明でした。

 26日からの火山制地震および爆発的噴火の回数(速報値)は以下のとお
りです。
            火山性地震  爆発的噴火
 26日         41回    10回
 27日         29回    14回
 28日         17回     7回
 29日(09時まで)  23回    23回

 傾斜計やGPSによる地殻変動データには特段の異常は認めらず、火山活
動のさらなる活発化の兆候は今のところ見られません。
 
 諏訪之瀬島では、御岳火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす程度の噴
火が発生する可能性があります。今後の火山活動に注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 風下側では火山灰だけではなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ
るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>