火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第84号
令和4年9月30日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 9月29日から30日15時までの諏訪之瀬島の活動状況についてお知ら
せします。諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、爆発が増加しており、噴
火活動が活発化しています。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、26日から爆発が増加しています
。
 爆発は昨日(29日)7回、本日(30日)15時までは5回発生しまし
た。また、弾道を描いて飛散する大きな噴石を時々観測しており、本日未明
の爆発では火口中心から約500mまで達しました。
 噴火に伴う噴煙は火口縁上1500mまで上がり、夜間には火映が観測さ
れました。
 
 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、集落(御岳火口から南南西約3.
5km)で鳴動と降灰が確認されました。
 
 昨日00時36分と17時51分には諏訪之瀬島の西側を震源とする振幅
の大きな火山性地震が発生し、諏訪之瀬島で震度1を観測しました。
 
 GNSS連続観測では、2022年6月以降、島の西側やや深部における
マグマの蓄積量の増加を示唆するわずかな変動が認められています。また、
島の西側の火山性地震は、振幅が大きなものも含め、引き続き発生していま
す。
 今後も活発な噴火活動が継続し、御岳火口中心から概ね2kmの範囲に大
きな噴石が達する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口中心から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、10月3日(月)16時頃に発表の
予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。