火山名 諏訪之瀬島 火山の状況に関する解説情報 第49号
令和5年6月9日11時10分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 諏訪之瀬島では、御岳(おたけ)火口中心から1kmを超える範囲に影響
を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなりました。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、活発な噴火活動が続いていました
が、3月下旬から爆発は減少し、噴火の規模も次第に小さくなるなど、噴火
活動に低下傾向が認められます。御岳火口中心から1km付近まで大きな噴
石を飛散させる噴火は観測されていません。
 GNSS連続観測では、島の西側やや深部におけるマグマの蓄積量の更な
る増加と推定される変動は認められていません。また、島の西側で発生して
いると推定される火山性地震も少ない状態で経過しています。
 
 これらのことから、御岳火口中心から1kmを超える範囲に影響を及ぼす
噴火が発生する可能性は低くなったと判断し、本日(9日)11時00分に
噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました
。しかしながら、現在も噴火活動が継続していることから、御岳火口中心か
ら概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警
戒が必要です。

2.防災上の警戒事項等
 御岳火口中心から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、12日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。