2025年1月の天候
2025年2月3日 掲載
2025年2月14日 その他の事項(台風)を追記
2025年1月の特徴
* 気温は、北日本でかなり高かった
気温は、北日本を中心に寒気の影響が弱く、暖かい空気が流れ込んだ時期もあったため、北日本でかなり高く、東日本で高かった。
* 降水量は、西日本日本海側でかなり少なかった
降水量は、冬型の気圧配置が長続きせず、また、低気圧の影響を受けにくかったため、西日本日本海側でかなり少なく、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で少なかった。
* 日照時間は、全国的に多く、北・東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多かった
日照時間は、冬型の気圧配置が長続きせず、高気圧に覆われた日もあったため、北・東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多く、北日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。特に、西日本太平洋側では1946年の統計開始以降、1月として1位の多照となったほか、西日本日本海側では1月として1位タイの多照となった。
* 降雪量は、北・東日本日本海側で少なかった
降雪量は、冬型の気圧配置が長続きせず寒気の影響が弱かったため、北・東日本日本海側で少なかった。
概況
冬型の気圧配置が長続きせず寒気の影響が弱かった。また、全国的に低気圧の影響を受けにくく、高気圧に覆われた日もあった。このため、月間日照時間は、全国的に多く、特に北・東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多かった。月間日照時間は、西日本太平洋側では平年比129%で1946年の統計開始以降、1月として1位の多照となったほか、西日本日本海側では平年比136%で2014年と並ぶ1位タイの多照となった。また、月降水量は西日本日本海側でかなり少なく、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で少なかった。月降雪量は、冬型の気圧配置が長続きせず、寒気の影響が弱かったため、北・東日本日本海側で少なかった。一方、上旬に冬型の気圧配置や低気圧の影響を受けた東日本日本海側で、月降水量は多かった。月平均気温は、北日本を中心に寒気の影響が弱く、南からの暖かい空気が流れ込んだ時期もあり、北日本でかなり高く、東日本で高かった。一方、大陸からの高気圧の張り出しに伴う寒気の影響で、沖縄・奄美で低かった。
降水量は、東日本日本海側では多かった。西日本日本海側ではかなり少なかった。東日本太平洋側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では少なかった。北日本日本海側、北日本太平洋側では平年並だった。
日照時間は、北日本日本海側、東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。北日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。
降雪量は、北日本太平洋側、東日本太平洋側ではかなり少なかった。北日本日本海側、東日本日本海側、西日本太平洋側では少なかった。西日本日本海側では平年並だった。
気温、降水量、日照時間等の気候統計値
平均気温平年差、降水量平年比、日照時間平年比の分布 | 地域平均平年差、地域平均平年比の1位の値の更新状況 |
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* 平均気温の高い記録を更新した地域なし * 平均気温の低い記録を更新した地域なし * 降水量の多い記録を更新した地域なし * 降水量の少ない記録を更新した地域中国地方 近畿日本海側(タイ) * 日照時間の多い記録を更新した地域東日本、西日本、西日本太平洋側、東海地方、近畿地方、近畿日本海側、近畿太平洋側、中国地方、山陰 西日本日本海側(タイ)、山陽(タイ) * 日照時間の少ない記録を更新した地域なし * 降雪量の多い記録を更新した地域なし * 降雪量の少ない記録を更新した地域(九州以南と東・西日本の太平洋側の地域を除く)北海道太平洋側
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旬降水量の地域平均平年比、旬間日照時間の地域平均平年比の経過 | 平均気温の地域平均平年差の経過(5日移動平均) |
![]() この図は翌月はじめに作成したものです。数日後により新しいデータを反映して図を作成していますので、引用等する場合は可能な限りこちらに掲載の図をご利用ください。(※1) |
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旬別の天候経過
上旬
日本付近を低気圧と高気圧が交互に通過したが、低気圧は北日本付近を通過しやすかった。また、低気圧の通過後は冬型の気圧配置となった。旬降水量は、冬型の気圧配置や低気圧の影響を受けやすかったため、東日本日本海側でかなり多く、北日本日本海側で多かった。また、低気圧の影響を受ける時期があったため、北・西日本太平洋側で多かった。期間の終わりには冬型の気圧配置が強まったため、日本海側の山沿いを中心に大雪となり、荒れた天気となった所があったほか、北・東日本では記録的な大雪となった所もあった。一方、低気圧の影響を受けにくかったため、旬降水量は、沖縄・奄美で少なかった。また、冬型の気圧配置の影響や西日本付近では高気圧に覆われた時期もあったため、旬間日照時間は、西日本太平洋側でかなり多く、北日本太平洋側と西日本日本海側で多かった。日本付近は、寒気が流入した時期と、寒気が弱まった時期があったが、旬の後半には西日本を中心に強い寒気が流れ込んだため、旬平均気温は西日本で低かった。
旬降水量は、東日本日本海側ではかなり多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側、西日本太平洋側では多かった。沖縄・奄美では少なかった。東日本太平洋側、西日本日本海側では平年並だった。
旬間日照時間は、西日本太平洋側ではかなり多かった。北日本太平洋側、西日本日本海側では多かった。北日本日本海側、東日本日本海側、東日本太平洋側、沖縄・奄美では平年並だった。
中旬
低気圧と高気圧が日本付近を交互に通過した。低気圧が日本の東へ通過後は冬型の気圧配置となったが長続きせず、日本付近は高気圧に覆われた時期もあった。このため、旬間日照時間は全国的に多く、東日本日本海側と西日本太平洋側でかなり多かった。東日本日本海側では、旬間日照時間平年比が181%となり、1961年の統計開始以降、1月中旬として1位の多照となった。加えて、太平洋側を中心に低気圧の影響を受けにくかったため、旬降水量は西日本日本海側でかなり少なく、北・東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で少なかった。旬平均気温は、寒気の影響を受けにくかったため、北・東日本で高かった。一方、期間の中頃には低気圧の影響や冬型の気圧配置が一時的に強まったことにより、北日本日本海側を中心に大雪となり、記録的な大雪となった所もあった。また、大陸からの高気圧の張り出しに伴う寒気の影響で、旬平均気温は沖縄・奄美で低かった。
旬降水量は、西日本日本海側ではかなり少なかった。北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本太平洋側、沖縄・奄美では少なかった。北日本日本海側、東日本日本海側では平年並だった。
旬間日照時間は、東日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本太平洋側、西日本日本海側、沖縄・奄美では多かった。
下旬
冬型の気圧配置が長続きせず、高気圧に覆われた時期もあった。このため、旬降水量は西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり少なく、北日本日本海側で少なかった。また、旬間日照時間は北・西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多く、東日本日本海側と沖縄・奄美で多かった。一方、低気圧の影響を受けた北日本太平洋側で旬間日照時間は少なかった。旬平均気温は、北日本を中心に寒気の影響が弱く、南からの暖かい空気が流れ込んだ時期もあり、北日本でかなり高く、東・西日本で高かった。特に北日本では、旬平均気温平年差 が+3.1℃となり、1946年の統計開始以降、1月下旬として1位の高温となった。
旬降水量は、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり少なかった。北日本日本海側では少なかった。北日本太平洋側、東日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間は、北日本日本海側、東日本太平洋側、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。東日本日本海側、沖縄・奄美では多かった。北日本太平洋側では少なかった。
循環場
500hPa高度場等の特徴
500hPa高度では、オホーツク海付近を中心に平年より高く、寒帯前線ジェット気流は日本の北を流れた。このため、北日本を中心に寒気の影響が弱かった。また、東シナ海付近では高度が平年より低く、亜熱帯ジェット気流は東シナ海付近では平年より南に偏って流れた。このため、沖縄・奄美では寒気の影響を受けやすく、東・西日本の太平洋側では、南岸低気圧の影響を受けにくかった。海面気圧では、冬型の気圧配置が長続きせず、高気圧に覆われた日もあったため、全国的に日照時間が多かった。
月別値で作成した図を表示しています。 (※2、翌月はじめに暫定版として作成・掲載している日別値の図はこちら) 翌月はじめに暫定的に日別値で作成した図で、月末までのデータを含まない事があります。6日頃に月別値で作成した図を掲載します。(月別値の図は掲載後にこちらで確認できます) | |
2025年1月平均500hPa高度・偏差の分布(単位:m) | 2025年1月平均850hPa気温・偏差の分布(単位:℃) |
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2025年1月平均海面気圧・偏差の分布(単位:hPa) | 2025年1月平均外向き長波放射量の偏差の分布(単位:W/m2) |
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外向き長波放射量(OLR)の図は翌月数日経ってから作成しています。 |
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※ 米国海洋大気庁(NOAA)が作成する外向き長波放射量(OLR)のデータが欠損により利用できない場合には、OLR偏差図は描画されません。 |
資料
その他の事項(記録など)
* 台風の発生(速報値、日本時間)
なし
* 台風の接近(速報値)
なし
※ : 特に作成日の言及がない図は、本資料を掲載した月初時点に作成したものです。
※1 : リンク先の図表類は、平年値更新時などに再作成されることがあります。リンク先にある平年値期間などの記述をご確認ください。
※2 : こちらに掲載しているものと同じ図を表示しています。平年値が変わった場合などには図を再作成することがあるため、解説内容と齟齬が生じることもあります。