緊急地震速報訓練用動画(訓練用キット)を使った訓練をしてみましょう
はじめに
地震による強い揺れは突然襲ってきますが、事前に知ることができれば、素早く窓ガラスや棚など危ないものから離れ、身の安全を図ることができます。
しかし、緊急地震速報が発表されてから強い揺れが襲ってくるまでわずか数秒から数十秒しかないため、緊急地震速報を聞いてから取るべき行動を考えていたのでは間に合いません。
緊急地震速報を上手に活用するためには、その時、その場でどう行動したら身を守れるかを日頃から考えておく習慣をつける一方、想定した状況で実際に行動して、確認しておくことが大事です。訓練用動画を活用すれば、所要時間5分程度で簡単に訓練ができます。
ここでは、主に家庭での訓練を想定して手順をまとめてみました。疑問点にお答えしながら順を追ってご紹介します。
訓練を行う手順
①緊急地震速報について知る。 →そもそも緊急地震速報ってなあに? | |
②訓練をしてみる。 →訓練ってどんなことをするの? | |
③訓練で気づいたことをまとめる。 →訓練後にチェックすることは? | |
④もう一度、訓練をしてみる。 →訓練は、繰り返し行いましょう! |
そもそも緊急地震速報ってなあに?
緊急地震速報とは、地震の発生直後に、震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源や地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を予測し、可能な限り素早く知らせる地震動の予報及び警報のことです。
緊急地震速報を見聞きしたときの行動は、まわりの人に声をかけながら「周囲の状況に応じて、あわてずに、 まず身の安全を確保する」ことが基本です。行動の心得を以下に示します。
緊急地震速報を見聞きしたときはのページにも緊急地震速報を見聞きした時に取るべき行動の具体例がまとめてあります。これらを参考に、今いる場所、よく行く場所で地震が発生したらどうすればよいかをまず考えてみましょう。
訓練ってどんなことをするの?
緊急地震速報を活用した訓練とは、緊急地震速報の報知により強い揺れがくることを知り、身の安全を確保する行動をとることです。
訓練用動画を利用すれば、ご都合の良い時間に簡単に実施できます。以下の手順を参考にして、ご家族と一緒に取り組んでみましょう。
ご自宅で訓練を行う方法
①気象庁HP掲載の「緊急地震速報受信時対応行動訓練用キット(動画)」をダウンロードし、お手持ちのパソコンで再生する。
②映像の説明に従って、短い時間に揺れから身を守るにはどうしたらよいか考え、その場で行動をとってみましょう。
訓練用キット(動画)を活用した訓練事例を以下のとおり示します。地震による揺れが発生する2分前に動画を再生し、訓練を開始して下さい。
(この例は、10時15分に揺れが発生する想定にしています。)
訓練用キットを用いた訓練例
実時間例 | 経過時間 | 放送内容 | 訓練行動例 |
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10:13 |
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1.訓練概要説明 |
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0:01:35 | 2.訓練開始報 | |
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0:01:50 | 3.緊急地震速報 | 適切な対応行動(※)を取る |
10:15 | 0:02:00 | 4.地震による揺れ発生 | 対応行動を継続 |
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0:02:25 | 5.避難行動開始案内 | 避難行動を開始(逃げ道を確保するetc.) |
10:16頃 | 0:02:40 | 6.訓練終了報 | (避難行動等を継続etc.) |
・ 丈夫な机の下など、手近で安全な場所に避難する。
・ 大声で周りの人たちに知らせる。
・ 無理に火を消したり、家の外に出ようとしない。
訓練後にチェックすることは?
訓練をやってみた感想はいかがでしたか?
家族それぞれがとった行動で本当に危険が回避できるかなど話し合ってみましょう。
強い揺れに見舞われると、家具の落下や、転倒、ガラスの破損などが起きることが想定されます。そのようなことも考えながら、部屋の中の安全な場所を下の手順に従って確認しましょう。
安全な場所を確認する手順
①まず部屋の中を見渡し、揺れが来たら危険な場所を考えてみましょう。
・戸棚が倒れたら・・。
・窓ガラスが割れたら・・。
・照明器具が落ちて来たら・・。
②上記のようなことを想定しながら、部屋ごとにここに移動すれば安心という場所を決めておきましょう。
この機会に家具を固定したり、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼るなどの対策をしておくとより効果的です。
③危険な場所、安全な場所を知った上で、緊急地震速報が発表された時にとる行動を家族全員で確認しておきましょう。
訓練は、繰り返し行いましょう!
訓練も行い、家具の補強もして一安心・・・というところかもしれませんが、実は訓練は繰り返し行うことが大事です。例えば、机の下にもぐるという一律の動作だけを覚えてもいつ、どこでも身が守れるということにはつながりません。
緊急地震速報を見聞きする場所の設定も変更しながら、機会をとらえて(例:町内会の防災訓練、9月1日の防災の日、11月5日の津波防災の日、等)行いましょう。