気候系監視速報 ~気候系の診断情報~

 気象庁では、世界各地で起こった異常気象、それをもたらしたと考えられる大気大循環、海洋の状態等気候系を監視しています。これらの監視結果に基づき、月々の気候系の特徴をとりまとめた「気候系監視速報」を作成しています。
 なお、年間の異常気象・天候や気候系の特徴に関する総合的な情報は「気候変動監視レポート」をご覧ください。
※「気候系監視速報」は、2023年5月号(2023年6月発表)から気象庁第3次長期再解析(JRA-3Q)による大気循環場データ及び全球海面水温解析データ(COBE-SST2、MGDSST)に基づいて記述しています。

気候系の特徴(2024年3月)

  • 昨年の春から続いているエルニーニョ現象は、終息に向かっている(エルニーニョ監視速報No.379参照)。
  • 月降水量は、東・西日本日本海側と東・西日本太平洋側でかなり多かった。特に東日本太平洋側では1946年の統計開始以降で3月として1位の多雨となった。
  • 熱帯の対流活動は、インド洋赤道域〜南太平洋熱帯域の西部で対流活発、フィリピン付近で不活発だった。熱帯対流圏下層では、インドネシア付近〜太平洋西部で南北半球対の高気圧性循環偏差となった。
  • 北半球の500hPa高度をみると、北米〜ヨーロッパ〜中央シベリアで波列状の偏差パターンとなった。また、日本付近〜アリューシャン列島では負偏差となった。
  • 200hPa風速をみると、ヨーロッパ〜中央シベリアでは寒帯前線ジェット気流の蛇行が見られた。亜熱帯ジェット気流は北アフリカ〜日本の東で平年の位置と比べて概ね南寄りを流れた。

気候系監視速報


<過去分:2007年3月~2024年2月>

2011年5月号から2021年4月号までは、平年の期間を1981~2010年として記述しています。
2011年4月号までは、平年の期間を1979〜2004年として記述しています。
2014年1月号まではJRA-25/JCDASによる大気循環場データに基づいて記述しています。
2014年2月号から2023年4月号まではJRA-55による大気循環場データに基づいて記述しています。
2023年5月号からは気象庁第3次長期再解析(JRA-3Q)による大気循環場データに基づいて記述しています。


項目別の詳細情報

大気の循環・雪氷・海況図表類

2024年3月18日 「大気の循環・雪氷・海況図表類」について、気象庁第3次長期再解析(JRA-3Q)を用いた図表を、熱帯低気圧解析の品質が改善されたデータに基づくものに更新しました。外向き長波放射量(OLR)に基づく1991年以降のすべての図を、米国海洋大気庁(NOAA)気候予測センター(CPC)より提供されたBlended OLRを用いたものに更新しました。
2024年4月22日 4/15以降の外向き長波放射量(OLR)データの欠損のため、本データを使用した図表類の更新に影響が出ています。

関連情報

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