インド洋ダイポールモード現象発生時の日本の天候の統計的な特徴
インド洋ダイポールモード現象は日本の天候に様々な影響を及ぼします。 ここでは、エルニーニョ現象が発生していない場合における、正のインド洋ダイポールモード現象発生時に現れた日本の天候の特徴を、夏、秋についてまとめました。 負のインド洋ダイポールモード現象発生時の日本の天候の特徴は明瞭ではありません。
なお、天候の特徴を示す気象要素は、1948年~2021年の74年間の出現率が等しくなるよう「低い」「並」「高い」などの階級に区分しました。 図の中で統計的に有意な傾向が見られる地域には赤い帯をかけ、有意な傾向が見られる階級は黒太枠で囲って示しています。 また、トレンドが明瞭な気温についてはトレンドの影響を除去する処理をしています。詳細な調査方法については、下のリンクをご覧ください。
ここでは夏と秋の天候の特徴を示しますが、6月から11月の各月を中心とした3か月間の平均の特徴についてもこのすぐ下のリンクからご覧になれます。
正のインド洋ダイポールモード現象発生時の夏(6~8月)の天候の特徴
詳細版では、6月、7月、8月の各月を中心とした3か月平均の特徴がご覧になれます。
統計的に有意な傾向は以下のとおりです(7事例)。
平均気温 | :北日本、沖縄・奄美で並か高い傾向。 |
降 水 量 | :北日本太平洋側で並か少ない傾向。 |
日照時間 | :北・東日本太平洋側で多い傾向。北日本日本海側で並か多い傾向。 |
図1 正のインド洋ダイポールモード現象発生時の夏(6~8月)の 天候の特徴(左上:気温、右上:降水量、下:日照時間) 統計期間1948年~2021年。棒グラフの数字は出現率を示す。 地域名の赤い帯と棒グラフの太黒枠は統計的に有意な傾向を示す。 |
正のインド洋ダイポールモード現象発生時の秋(9~11月)の天候の特徴
詳細版では、9月、10月、11月の各月を中心とした3か月平均の特徴がご覧になれます。
統計的に有意な傾向は以下のとおりです(5事例)。
平均気温 | :東・西日本で高い傾向。 |
降 水 量 | :西日本で少ない傾向。 |
日照時間 | :なし。 |
図2 正のインド洋ダイポールモード現象発生時の秋(9~11月)の 天候の特徴(左上:気温、右上:降水量、下:日照時間) 統計期間1948年~2021年。棒グラフの数字は出現率を示す。 地域名の赤い帯と棒グラフの太黒枠は統計的に有意な傾向を示す。 |