オホーツク海の海氷分布(月概況)
平成18年6月5日発表
気象庁地球環境・海洋部
診断(2006年5月)
オホーツク海の海氷域面積は、5月を通して平年より小さく経過しました。5月末現在、オホーツク海の海氷は、北西部からサハリン北部にかけての海域や、北東部の一部の海域以外は、ほとんど消失しています。
サハリン南端付近に存在していた海氷は、5月20日ごろまでにすべて融解しました。
オホーツク海海氷分布図(速報値)(2006年5月30日)
白い領域が海氷域であり、赤い線は平年(5月31日)の海氷縁です。
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
4月は、オホーツク海の気温が平年より低い状態が続いたため、オホーツク海の海氷域面積が縮小する速度は一時的に鈍ったものの、5月になると、ほぼ平年並の速度で海氷域面積は縮小しました。
オホーツク海の海氷域面積は5月を通して平年より小さく経過しました。5月末現在、オホーツク海の海氷は、北西部からサハリン北部にかけての海域や、北東部の一部の海域以外は、ほとんど消失しています。
北海道周辺の流氷の動き
3月末にはサハリン東岸まで後退していた流氷が、急速に南下して北海道北部沿岸に接近し、4月上旬には稚内や紋別で流氷を観測しました。しかし、そのあと、流氷が接近することはなく、流氷が最後に観測される「流氷終日」は、稚内では平年より25日遅い4月5日、紋別では平年より3日遅い4月8日となりました。
5月初めには、一時的に、サハリン南端のアニワ湾から流氷の一部が流出し、宗谷地方の北方約15キロまで接近しましたが、以後、急速に融解しました。また、5月20日ごろにはアニワ湾に残っていた流氷も消失しました。
今海氷期(平成17年~平成18年)のオホーツク海の海氷に関する診断は、今回の発表をもって終了します。次回の発表は平成19年1月5日の予定です。