オホーツク海の海氷分布(月概況)

平成19年5月7日発表
気象庁 地球環境・海洋部

診断(2007年4月)

オホーツク海の海氷域面積は、4月を通して平年より少ない状態が続きました。特にオホーツク海北部で海氷の融解が平年より早く進んだことが特徴です。 オホーツク海南部の流氷は北海道沿岸から後退し、紋別では3月24日、網走では4月13日に流氷終日(流氷が最後に観測された日)となりました。

オホーツク海海氷解析図

図1 オホーツク海海氷分布図(2007年4月30日)
白い領域:海氷域、赤い線:平年(4月30日)の海氷縁

解説

オホーツク海全体の海氷の状況

オホーツク海の海氷域面積は、4月を通して平年より少ない状態が続きました。特にオホーツク海北部で海氷の融解が平年より早く進んだことが特徴です。 北西太平洋の旬平均海面水温を見ると、上旬・中旬ともにオホーツク海北部の海面水温が平年より高く、このことが海氷の融解を進ませた要因の一つと推定されます。

北海道周辺の流氷の動き

オホーツク海南部の流氷は北海道沿岸から後退し、紋別では3月24日、網走では4月13日に流氷終日となりました。 今シーズンは、稚内、根室で今まで流氷が観測されていません。 1946年から2007年までの期間で、流氷が観測されなかったシーズンは、稚内で16回、根室で3回あります。 稚内の場合16回のうち12回が1989年以降、根室の場合3回すべてが1990年以降に起きており、近年、海氷の観測されない年が増えていることがわかります。

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