オホーツク海の海氷分布(月概況)

平成20年3月5日発表
気象庁 地球環境・海洋部

診断(2008年2月)

オホーツク海の海氷域は1月中旬から急速に面積が拡大し、2月上旬には平年値を上回りました。北海道オホーツク海沿岸では、1月下旬から2月上旬まで広く接岸した状態が続き、2月11日に根室で流氷初日となりました。その後、オホーツク海で発達した低気圧の影響により、サハリン東岸の海氷域は縮小し、北海道沿岸からも一旦離岸しました。下旬になると海氷域は再び拡大し、2月25日には稚内で流氷初日、2月29日には根室で流氷接岸初日となりました。

海氷分布図(オホーツク海全体) 海氷分布図(北海道周辺)
2月29日
1月31日の海氷分布図
1月31日
2月5日の海氷分布図
2月5日
2月10日の海氷分布図
2月10日
2月15日の海氷分布図
2月15日
2月20日の海氷分布図
2月20日
2月25日の海氷分布図
2月25日
2月29日の海氷分布図
2月29日

オホーツク海の海氷分布の経過(2008年2月)
赤線は平年(1971~2000年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。

解説

オホーツク海全体の海氷の状況

オホーツク海の海氷域面積は、シーズン当初より平年より小さい状態が続いていましたが、1月中旬から急速に面積が拡大し、1月下旬にはほぼ平年並となり、さらに2月上旬には平年値を上回りました。 しかし2月中旬に、オホーツク海で発達した低気圧の影響により、サハリン東岸の海氷域は縮小し、オホーツク海全体でも海氷域面積が一時的に急激に減少しました。下旬になると海氷域は再び拡大しましたが、2月上旬に記録された海氷域面積(110.69万平方km)には達していません。

北海道周辺の流氷の動き

1月下旬に、海氷は北海道オホーツク海沿岸の広い範囲で接岸しました。 海氷の一部は根室海峡を南下し、2月11日に根室で流氷初日となりました。しかし2月中旬には、発達しながらオホーツク海を進んだ低気圧の影響により、北海道沿岸の海氷は一時的に離岸しました。その後海氷は北海道沿岸に再び接岸し、稚内では2月25日に流氷初日となりました。さらに2月29日には根室で流氷接岸初日となり、流氷の一部は太平洋側に流出しました。 網走の海明けは平年並の3月下旬となるでしょう。また、太平洋や日本海への流出の規模は小さい見込みです。

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