オホーツク海の海氷分布(月概況)
平成21年2月5日発表
気象庁 地球環境・海洋部
診断(2009年1月)
オホーツク海全域の海氷域面積は、1月を通して平年より小さく経過しました。 また、北海道沿岸官署では流氷は観測されませんでした。
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オホーツク海の海氷分布の経過(2009年1月)
赤線は平年(1971~2000年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
オホーツク海全域の海氷域面積は、シーズン当初から平年より小さく経過しました。 特に、12月末から1月初めにかけては、1971年の統計開始以来の最小となりました。 1月に入って海氷域は順調に拡大しましたが、 1月下旬には発達した低気圧の影響でオホーツク海に暖気が入り、特に北部の海氷の融解が進んだため、 この時期としては過去最小近くまで海氷域が縮小しました。
北海道周辺の流氷の動き
流氷は1月中旬に急速に南下し、北海道オホーツク海北部沿岸に一時的に接近しました。 しかし、1月下旬には低気圧の影響で暖気が入り、流氷は融解し沖合いに後退しました。このため1月は網走など北海道沿岸の官署では流氷は観測されませんでした。
網走では2月3日に流氷初日となりました。これは1946年の統計開始以来、3番目に遅い記録です (網走の流氷初日の平年値は1月20日)。 網走の流氷接岸初日は2月中旬から下旬となるでしょう。根室の流氷初日は2月下旬以降となる見込みです。太平洋や日本海への流出の可能性は低いでしょう。