オホーツク海の海氷分布(月概況)

平成21年3月5日発表
気象庁 地球環境・海洋部

診断(2009年2月)

オホーツク海の海氷域面積は2月を通じて平年より小さく経過しましたが、2月下旬に急速に拡大し、月末には平年並まで近づきました。 北海道周辺の流氷は拡大が進まず、網走の流氷初日は2月3日(平年より14日遅い)、流氷接岸初日は2月19日(平年より18日遅い)となりました。

海氷分布図(オホーツク海全体) 海氷分布図(北海道周辺)
2月28日
1月31日の海氷分布図
1月31日
2月5日の海氷分布図
2月5日
2月10日の海氷分布図
2月10日
2月15日の海氷分布図
2月15日
2月20日の海氷分布図
2月20日
2月25日の海氷分布図
2月25日
2月28日の海氷分布図
2月28日

オホーツク海の海氷分布の経過(2009年2月)
赤線は平年(1971~2000年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。

解説

オホーツク海全体の海氷の状況

オホーツク海の海氷域面積は、シーズン当初から継続して、2月も期間を通じて平年より小さく経過しましたが、 2月下旬にオホーツク海北部で海氷域が急速に拡大したため、2月末には平年並に近づきました。 2月上旬は、オホーツク海上の気温が平年より高く、海氷域の拡大は緩やかでした。 2月中旬は、発達した低気圧がオホーツク海南部を通過しオホーツク海上で東寄りの風が持続した影響で、 海氷域面積は縮小し、一時過去最小に近づきました。 2月下旬は、オホーツク海北部の上空に強い寒気が入ったため、オホーツク海北部で海氷域が急速に拡大し、 2月末には海氷域面積が100.38万km2(平年比88%)となりました。

北海道周辺の流氷の動き

北海道周辺は冬型の気圧配置が長続きせず、気温及び海水温が2月を通じて平年より高い状態で経過したため、北海道周辺では流氷の拡大が進みませんでした。 網走の流氷初日は2月3日(平年より14日遅い)、流氷接岸初日は2月19日(平年より18日遅い)となりました。 また、根室では2月を通じて流氷が観測されませんでした。

根室の流氷初日は3月上旬となる見込みで、流氷が接岸する可能性は低いでしょう。 網走の海明けは3月上旬から中旬の見込みです。日本海や太平洋への流出の規模は小さいでしょう。

このページのトップへ