オホーツク海の海氷分布(月概況)
平成21年6月5日発表
気象庁 地球環境・海洋部
診断(2009年5月)
5月のオホーツク海の海氷域面積は、前月から引き続き平年より小さく経過しましたが、5月20日以降は平年並又は平年より大きくなりました。 また、5月末現在、オホーツク海の海氷域の南端は北緯50.2度となり、サハリン東海上の海氷域の融解が平年より遅れています。
5月31日 |
4月30日
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5月5日
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5月15日
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オホーツク海の海氷分布の経過(2009年5月)
赤線は平年(1971~2000年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
5月のオホーツク海の海氷域面積は、前月から引き続きオホーツク海北部の海氷域面積の少なさが影響して平年より小さく経過しました。 しかし、5月20日以降はサハリン東海上の海氷域の融解が進まず、オホーツク海の海氷域面積は、平年並又は平年より大きくなりました。 5月末現在、オホーツク海の海氷域の南端は北緯50.2度となり、サハリン東海上の海氷域の融解が平年より遅れています。
今シーズン(2008年12月~2009年5月)のオホーツク海の海氷域面積は、3月初めや5月下旬頃には一時的に平年並又は平年より大きくなりましたが、 シーズンを通じて概ね平年より小さい状態で経過しました。オホーツク海付近では、シーズン中、西高東低の気圧配置が長続きしませんでした。 このため、大陸からの寒気の流入が弱く、北寄りの風が持続しなかったため、海氷域面積が平年より小さく経過したと考えられます。