オホーツク海の海氷分布(月概況)
平成22年4月7日発表
気象庁 地球環境・海洋部
診断(2010年3月)
オホーツク海の海氷域面積は、シーズン当初から平年より小さい状態が続いていましたが、3月10日以降は概ね平年並で経過しました。北海道周辺の流氷は沖合に離れていた日が多く、また、平年より早く流氷の融解が進みました。なお、網走の海明けは2月22日となり、統計開始以来、早い方から3番目の記録となりました。
3月31日 |
2月28日
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3月5日
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3月10日
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3月15日
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3月20日
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3月25日
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3月31日
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オホーツク海の海氷分布の経過(2010年3月)
赤線は平年(1971~2000年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
オホーツク海の海氷域面積は、シーズン当初から平年より小さく経過していましたが、3月に入りオホーツク海北部・中部で寒気の流入が続き、海氷域が拡大したことにより、3月10日以降は概ね平年並で経過しました。3月10日には平年並の 111.41万平方キロメートルに達し、今シーズン最大となりました。
北海道周辺の流氷の動き
オホーツク海南部では、3月を通じて冬型の気圧配置が長続きせず、西または南寄りの風の吹く日が多く、気温も平年よりやや高い状態で経過しました。このため、北海道周辺の流氷は沖合に離れていた日が多く、また、平年より早く流氷の融解が進みました。なお、網走の海明けは平年より30日早い2月22日となり、1956年の統計開始以来、早い方から3番目の記録となりました。また、根室では2年連続で流氷が観測されませんでした。