オホーツク海の海氷分布(月概況)
平成28年3月7日発表
気象庁 地球環境・海洋部
診断(2016年2月)
オホーツク海の海氷域面積は、2月前半は平年より小さく、2月後半は平年並で経過しました。
網走で2月22日に平年より20日遅く流氷接岸初日を観測しました。 これは、1959年の統計開始から流氷接岸初日を観測した中で最も遅い日となりました。
2月29日 |
1月31日
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2月5日
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2月10日
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2月15日
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2月20日
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2月25日
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2月29日
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図1 オホーツク海の海氷分布の経過(2016年2月)
赤線は平年(1981年から2010年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
図2 オホーツク海の海氷域面積(2015年11月~2016年02月)
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
オホーツク海では、1月下旬から2月の初めにかけて冬型の気圧配置となる日が多く、海氷域は急速に拡大しました。 その後は低気圧や気圧の谷が周期的に通過したため冬型の気圧配置が長続きせず、2月5日から2月15日までの海氷域の拡大が緩やかになり、 2月15日まではオホーツク海全域の海氷域面積は平年より小さく経過しました。 2月15日以降オホーツク海北部を中心に強い寒気が入ったため、 海氷域は再び急速に拡大し、2月20日以降のオホーツク海全域の海氷域面積は平年並になりました。
北海道周辺の流氷の動き
北海道のオホーツク海沿岸では2月上旬から中旬にかけて冬型の気圧配置が長続きしなかったため、 北よりの風が続かず海氷の南下が進みませんでしたが、2月下旬は低気圧の通過や冬型の気圧配置により、 強い北よりの風の吹く日があったため海氷は南下し、所々で接岸しました。 また、海氷の根室海峡への流入は一時的でした。 海氷の宗谷海峡への流入は断続的にみられ、2月末に日本海へ流出しました。
網走で2月22日に平年より20日遅く流氷接岸初日を観測しました。 これは、1959年の統計開始から流氷接岸初日を観測した中で最も遅い日となりました。