オホーツク海の海氷分布(月概況)
平成28年4月5日発表
気象庁 地球環境・海洋部
診断(2016年3月)
オホーツク海の海氷域面積は、3月中旬まで平年並で経過しましたが、3月下旬は平年より小さく経過しました。
3月31日 |
2月29日
|
3月5日
|
3月10日
|
3月15日
|
3月20日
|
3月25日
|
3月31日
|
図1 オホーツク海の海氷分布の経過(2016年3月)
赤線は平年(1981年から2010年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
図2 オホーツク海の海氷域面積(2015年11月~2016年03月)
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
3月に入るとオホーツク海の海氷域面積は減少しましたが、3月中旬まで平年並で経過しました。 3月下旬はオホーツク海北部を中心に気温が平年より高く経過したため海氷の融解が進み、 また、東よりの風の吹く日が多かったため、海氷域は縮小し、オホーツク海の海氷域面積は平年より小さく経過しました。 なお、今シーズンのオホーツク海の最大海氷域面積は、2月29日に記録した116.48万平方キロメートルで、最大海氷域面積としては平年並でした。
北海道周辺の流氷の動き
オホーツク海南部では、3月は気温が平年より高く、西または南よりの風の吹く日が多く、 北海道オホーツク海沿岸に接岸していた海氷域は、3月末にはすべて沖合に離れました。 また、3月中旬から3月下旬にかけて国後水道(※)から太平洋へ海氷の一部が流出しました。 海氷の宗谷海峡への流入や日本海への流出は3月上旬にみられ、稚内では3月4日に平年より19日遅い流氷初日、平年より8日早い流氷終日となりました。 網走では2月28日に平年より20日早い海明けとなりました。
※ 国後水道 :国後島と択捉島の間の水道。