オホーツク海の海氷分布(月概況)
令和2年2月10日発表
気象庁 地球環境・海洋部
診断(2020年1月)
オホーツク海全域の海氷域面積は1月中旬以降、平年並で経過しました。
オホーツク海南部では北風が長続きせず、海氷の北海道オホーツク海沿岸への到来は平年に比べ遅くなりました。
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図1 オホーツク海の海氷分布の経過(2020年1月)
赤線は平年(1981年から2010年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
図2 オホーツク海の海氷域面積(2019年11月~2020年01月)
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
オホーツク海では前月に引き続き1月上旬まで海氷域面積は平年より小さく経過しましたが、中旬以降は北部を中心に西風の吹く日が多く海氷域の拡大が進み、オホーツク海全域の海氷域面積は平年並で経過しました。
北海道周辺の流氷の動き
オホーツク海南部では、1月上旬にサハリン東岸付近を低気圧が南下し、その後、一時的に冬型の気圧配置となったため、海氷の南下が進んだ時期がありました。しかし、1月中旬から下旬にかけては低気圧や気圧の谷が通過することが多く冬型の気圧配置となる日が少なかったため、北風が長続きせず、海氷の北海道オホーツク海沿岸への到来は平年に比べ遅くなりました。海氷域は西風により東に流され、1月下旬には一時、知床半島に接近し海氷の一部が根室海峡に流入しましたが、1月30日から31日にかけて発達した低気圧が北海道付近を通過した影響により、北緯45度以南の海氷はほぼ融解しました。