オホーツク海の海氷分布(月概況)
令和5年2月10日 気象庁発表
診断(2023年1月)
オホーツク海の海氷域面積は、月のはじめは平年より小さく、それ以降はおおむね平年並で経過しました。
オホーツク海南部では海面水温が平年より高く、海氷の北海道オホーツク海沿岸への到来は平年に比べ遅くなりました。
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図1 オホーツク海の海氷分布の経過(2023年1月)
赤線は平年(1991年から2020年の平均)の海氷縁です。
下段の分布図の上にカーソルを置くと、上段に拡大図が表示されます。
図2 オホーツク海の海氷域面積(2022年11月~2023年01月)
解説
オホーツク海全体の海氷の状況
オホーツク海では、1月は月を通しておおむね全域で気温が平年より低く、特に中旬は北部と中部で平年よりかなり低かったため海氷域の拡大が進み、オホーツク海全域の海氷域面積は、月のはじめは平年より小さかったものの、それ以降はおおむね平年並で経過しました。下旬は、発達した低気圧が通過したことによりサハリン東岸の海氷が岸に吹き寄せられたため、海氷域面積が減少しました。
北海道周辺の流氷の動き
オホーツク海南部では、冬型の気圧配置により北風や西風の吹く日が多く、海氷の南下が進みましたが、海面水温が平年より高かったため、海氷の北海道オホーツク海沿岸への到来は平年に比べ遅くなりました。海氷は下旬には北海道オホーツク海沿岸に近づき、月末には知床半島や国後島の一部で接岸しました。
中旬以降、海氷の一部は宗谷海峡に流入し、下旬には根室海峡にも流入しました。月末には根室湾(※)で結氷した海氷が一時的に太平洋へ流出しました。
※ 根室湾:根室半島の北側に位置する湾